色彩の息子 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1994年5月30日発売)
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本棚登録 : 1817
感想 : 137
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12篇のうち多くは、苦手なタイプの話。
ただ1篇、「埋葬のしあげ」がものすごく好きで、人生が変わった1冊を聞かれたらこの本を挙げる。
人と出会うことで価値観は広がるし、自分が本能的に見下している相手すらも、自分には無い思考を持っている。偏見を砕く出会いというものが日常の中にあり、そこに救われることがある。それを信じたくなった。

ほかの短編については、山田さんの作品にありがちな、気まぐれな貞操観念・男に支配されることを悦びとする女性・性だけで繋がる人間関係・不倫の付き合いなどが散見される。そのへんはチョット私には合わなくて読みながらタジタジしてしまう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年12月29日
読了日 : 2022年12月29日
本棚登録日 : 2022年12月29日

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