禅脳思考

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  • フォレスト出版 (2014年7月19日発売)
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感想 : 15
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この本の帯には「ポジティブ思考をやめると、パフォーマンスが上がる」と書かれていて、私の今までの信条と違和感があり、この本には何が書いてあるのだろう、と興味が惹かれました。

この本では闇雲にポジティブ思考をするのではなく、脳科学に基づいた禅的な脳の使い方をして最高の自分を引き出す方法(禅脳思考)を提案しています。

若くて体力もあるうちは、ポジティブ思考で突っ走るのも一つの方法とは思いますが、体力の衰えも感じるこの頃、戦略を変える若しくは複数持つべきと思っていた私には朗報でした。

この本の著者である辻氏のポイントを理解して実践し、成果を出すのには時間がかかるとは思いますが、最初の一歩を踏み出そうと思いました。

私に最も届いたメッセージは、自分の心の状態は自分で整えるという意識のある人は、自分の表情・呼吸・姿勢次第で、心の状態に変化をもたらすことができると知っている(P172)というものです。表情・呼吸・姿勢は基本ですね。

以下は気になったポイントです。

・目の前で起きたことに対して、ウソで無理に意味を書き換えることなく、あるがままに心を整えるメソッドが、禅的な脳の使い方、禅脳思考である(p7)

・認知という脳の3機能、1)外界(環境・出来事・他人)と接着する機能、2)行動の内容を決定していく機能、3)感情を生み出していくために、意味づけするという機能(p20)

・禅的な思考では、意味づけしている自分に気づく、ことが大事。そして同時に、心の状態である「感情に気づく」ことが基本(p37、38)

・ポジティブ思考をする人は、どこか自分自身にウソをついているので疲れる(p56)

・人生は、「いろいろなことが起こるという事実」「そこに私が意味づけをして、さまざまな感情を起こしている」という2つでできている(p59)

・外界に向いて行動を作り出すための脳と、自分という内側を向いて心を整えるためのライフスキル脳、この2つの脳をしっかり働かせるのがポイント(p69)

・割り込み無くきちんと並ぶのは、「そのほうが気持ちがいい」ことを、なぜか知っているから(p88)

・量子物理学の研究では、思考は、光であり、エネルギーである。つまり、思考するだけで、脳の中にエネルギーが生じて波動が起こる(p90)

・ありたい姿を望むことをエネルギーの源泉にすれば、永続的なエネルギーが手に入る(p97)

・自分の心を自由に解放し、「今、ここ、自分」に生きるためには、禅脳思考しかない(p113)

・自分自身に対して、行動の間違いはせめてもいいが、自分自身を責めてはいけない(p123)

・やる気は、認知的に作り出されるもの「外発的動機」だが、「本気で生きている」とは、エネルギーを内側から生み出す自家発電型の行き方であり「内発的動機」である(p155)

・内発的動機の高い人は、行動の源泉が外部にない。「好きだから」「自分で決めているから」「成長を味わいたいから」「一生懸命を楽しみたいから」がそれにあたる。「今に生きる」も本気の原点となる(p156)

・自分の心の状態は自分で整えるという意識のある人は、自分の表情・呼吸・姿勢次第で、心の状態に変化をもたらすことができると知っている(P172)

・人を変えようとするのではなく、自分を変えることこそ、いい人間関係を築く秘訣(P185)

・自分の心の状態は自分で決める、ことができれば、外界の「環境」「出来事」「他人」に関係なく自分らしく生きられる(P191)

・思考は光でありエネルギーなので波動を生じさせる。波動は脳波を生み出し、心の状態・感じ方に変化を与える力がある(P200)

・成功の正体:成功とは外界にない、成功を決めるのは自分自身、成功は満足感である(P211)

2014年10月12日作成

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 人生訓
感想投稿日 : 2014年10月12日
読了日 : 2014年10月12日
本棚登録日 : 2014年9月24日

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