「「双子性」のあるものが「ひとつ」へと離れていく」
みたいなものが好きなのかも。
『銀河鉄道の夜』も然り。
そして村上龍作品は読むのすごく疲れる!体力あるときしか読めない。
特に『コインロッカー・ベイビーズ』は力が強すぎて・・・
句読点が少ない点では『春琴抄』と同じだけど、
あの滑らかな狂気とは全く違う、
タコ殴りにされているような(?)息継ぎできない凶暴な狂気。
ハシがずっと探していた、最大限の勇気を与えてくれる「心臓の音」。
本当に心臓の音が聞こえるかのような、脈打つ音が聞こえるかのような筆力。
めちゃめちゃに暴力的だけど、この退廃的な感じが好き。
閉塞感から脱出しようとキクは跳び、ハシは歌う。
(キクとハシはテゴマスが重なるんだよな・・・)
「会ったこともないような奴らがよってたかって俺達に勝手なことを言う、
そうだ何一つ変わっていない、俺達がコインロッカーで叫び声をあげた時から
何も変わってはいない、巨大なコインロッカー、中にプールと植物園のある、
愛玩用の小動物と裸の人間達と楽団、美術館や映写幕や精神病院が用意された
巨大なコインロッカーに俺達は住んでる、」
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2022年2月12日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2022年2月6日
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