星雲賞受賞の表題作『アリスマ王のー』ほか、全5篇収録の短編集。
『アリスマ王』は、何もかもを数字で予測しコントロールしようという装置"算廠"が不気味。
はじめ、アリスマ王子は数字に取り憑かれた、「ただの天才」だった。ほかに理解者がいないとあきらめた時に魔物が現れ、王子が狂気の力をふるいはじめるくだり、今まさに私たちの日々もデータとして集められ続けている不気味さに通じるようで。
個人的には、『ゴールデンブレッド』や、『星のみなとのオペレーター』『ろーどそうるず』の方が好み。
異文化間であったり、AIと人間であったりしても、きっと理解しあえる、信頼しあえる…というSFらしい愛と希望と夢がいい。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
SF
- 感想投稿日 : 2019年2月27日
- 読了日 : 2019年2月27日
- 本棚登録日 : 2019年2月27日
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