さんだらぼっち (文春文庫 う 11-5 髪結い伊三次捕物余話)

著者 :
  • 文藝春秋 (2005年2月10日発売)
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本棚登録 : 491
感想 : 45
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髪結い伊三次シリーズ、その4。
お文の住まいが放火で焼け落ちた事をきっかけに、ようやく伊三次とお文は夫婦となり、長屋で暮らし始めたところから始まる。


物語が長くなるにつれて、ふたりのまわりの人々、お文の家で女中をしていたおみつや、不破の息子龍之介、掏摸の直次郎など、物語を彩る深川の人々も様々に成長し、変化していく。

伊三次も、これまではお文のことや、不破の手先として働くことに引け目を感じては悶々としたりしていたが、そのあたりのことを消化して、男っぷりが上がっている感じ。
その主役よりもさらに、お文がイイねぇ!気っ風の良さに加えて、意外なところで小娘のように純ないじらしさが、一際魅力的だった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 時代もの・平安〜江戸
感想投稿日 : 2018年5月24日
読了日 : 2018年5月22日
本棚登録日 : 2018年5月22日

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