丹崎恵の通う慈久学院はかつてはミッションスクールで全寮制の女子高だった。
通学に往復三時間かかる恵は寮に入ることにするが、ルームメイトになった藍野望から先日自殺した藤堂千津香についてある調査を依頼される。
千津香について調べるうち、学院内にあるカルトめいた集団があり彼女がそれに関わっていたらしいことを知る。
やがて事態は思わぬ方向へ進み、絡めとられるように恵もその集団に関わってしまいそして事件は起きた。
学院の近くのホテルで女生徒の変死体が見つかり、さらにふたりの女生徒が何者かに突き落とされたのだ。その遺体は奇妙なことに二つ重なっていた。
一体学院内では何が起こっているのか?
はじめての作家さんです。
「女子高」「礼拝堂」「秘密組織」ときたらこれしかないでしょう、の展開にはちょっと笑ってしまいましたが、推理部分はしっかり本格で、そのロジックには驚かされました。
数々の暗号の解読や易についての薀蓄にもかなり力が入っていましたし(でも斜め読みしてしまいましたが)。
全体的にとても楽しんで読みました。
が、時折挿入される古代エジプトの邪神についてのエピソードがちょっと邪魔。
どう絡んでくるのかわくわくしていたのに、これだけ?といった感じで、べつに無くても話は通じるのでは・・・。
でもこれが持ち味なのでしょうか?他の作品を読んでいないのでわかりませんが。
ある意味バカミス?な一冊でした。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ミステリ(日本)
- 感想投稿日 : 2010年9月30日
- 読了日 : 2006年8月17日
- 本棚登録日 : 2010年9月30日
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