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この絵は、彼が八丈島への渡航途上、暴風雨に遭って大島に漂着した体験を描いたもので、筋骨隆々たる男の裸体や雄大で明るい海洋の表現が見事だ。和田はこの記念碑的名作によって名声を確立し、官費によるフランス留学を経て文展審査員や東京美術学校図案科教授となる。朝鮮総督府の壁画を描き、日本色彩研究所を設立するなど、長く美術の分野で活躍し、戦後には文化功労者にもなった。しかし、教科書にも載るデビュー作《南風》があまりに有名となったためか、ほかの作品はいずれも見栄えがしない。偉大なる一発屋であったといえよ
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- 感想投稿日 : 2023年7月6日
- 読了日 : 2022年6月28日
- 本棚登録日 : 2022年6月28日
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