痛ましい戦争を知らない世代としてはその生々しい描写を読みながらも今の恵まれすぎる生活と比較してなんともいえない気分になる。有り難いという気分もないではないが、それ以上にどんな言い訳を以ってしても戦争という選択肢を選んではいけないし、このような現実の戦争と関わる小説を通して平和の大切さを認識し続けなければならないと感じる。
「草原の敵」での敵少年兵を人殺しの練習に使おうという発想、極限状態で出現する人間の持つ残忍さに寒からしめられる。
最後の「断崖」は戦争絡みであろうと勘ぐりながら読んだので何か肩透かしされた気分で、この本に収録するのは適切でない気がする。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2018年3月17日
- 読了日 : 2018年3月17日
- 本棚登録日 : 2018年3月17日
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