硫黄島に死す (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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レビュー : 46
  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101133164

感想・レビュー・書評

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  • 2019年3月26日読了。

    題名の「硫黄島に死す」はバロン西の話。
    本作のほか、数編を集めた短編集。

  • 2018/01/19 22:56:27

  • 硫黄島の戦闘を知りたいと思い、福岡市総合図書館に行って借りてきました。

    著者の城山三郎は、主に経済産業界を舞台にした小説を書いていた人ですね。昔、「総会屋錦城」とか「乗っ取り」とか読んだことがある。

    たしかベストセラーになった「粗にして野だが卑ではない」というのはいいタイトルですね。「愚にして劣だが怯ではない」とか、「粗にして末だがチンではない」とか、すぐ言い換えて遊びたくなります。本は読んでいませんが。

    本書は、作者の戦争関連の短編を集めたもので、表題の「硫黄島に死す」は、バロン西ー西中佐を主人公とした作品。
    全部で7作品がおさめてあります。どの作品もそれなりに興味深いものがありました。

  • 痛ましい戦争を知らない世代としてはその生々しい描写を読みながらも今の恵まれすぎる生活と比較してなんともいえない気分になる。有り難いという気分もないではないが、それ以上にどんな言い訳を以ってしても戦争という選択肢を選んではいけないし、このような現実の戦争と関わる小説を通して平和の大切さを認識し続けなければならないと感じる。
    「草原の敵」での敵少年兵を人殺しの練習に使おうという発想、極限状態で出現する人間の持つ残忍さに寒からしめられる。
    最後の「断崖」は戦争絡みであろうと勘ぐりながら読んだので何か肩透かしされた気分で、この本に収録するのは適切でない気がする。

  • こういう物語は語り継いでいかないといけないんだろうな。
    死を簡単に選択できる、死は美しい、そんな時代があった。

  • 七篇の短編。「硫黄島に死す」、「基地はるかなり」、「草原の敵」、「青春の記念の土地」、「軍艦旗はためく丘に」は戦争もの。「着陸復航せよ」は自衛隊パイロットの墜落死、「断崖」は特急列車による轢死に無関心な乗客心理がテーマ。

  • 〈硫黄島玉砕〉のニュースが流れた四日後、ロサンゼルス・オリンピック馬術大障碍の優勝者・西中佐は、なお残存者を率いて戦い続けていた。馬術という最も貴族的で欧米的なスポーツを愛した軍人の栄光と、豪胆さゆえの悲劇を鮮烈に描いて文藝春秋読者賞を受賞した表題作。ほかに「基地はるかなり」「軍艦旗はためく丘に」など、著者の戦争体験と深くかかわった作品全7編を収める。

  • H27.2.28~H27.3.23

  • この本は、「硫黄島に死す」など7編が収められているが、読んだのは、「硫黄島に死す」だけ
    この作品が書かれた時期は意外と古く、昭和38年になる。
    著者は昭和2年生まれなので、36歳位に書かれた作品だ。

  • 1932年に開催されたロサンゼルスオリンピック、馬術の部で優勝したことで、華やかな欧米社交界で注目された男爵、西竹一の死への美学を描いた短編小説。

    貴族としての見栄と家族、部下を思う気持ちを隠そうとしなかった西は当時の日本軍人の中では異色の存在だった。そんな西が硫黄島守備隊という玉砕確実の戦線に赴き、堂々と散っていった。スポーツマンであり、常に「勝たなくては」という言葉をかみしめていた西が、絶望的な戦場で死を待つという皮肉。戦争の虚しさを考えさせられる。

    ちなみにイーストウッド監督の映画「硫黄島からの手紙」では伊原剛志がバロン西を演じている。

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著者プロフィール

城山三郎(しろやま さぶろう)
1927年8月18日 - 2007年3月22日
愛知県名古屋市中区生まれ。大日本帝国海軍に志願して入隊し、特攻隊の部隊に配属されたが、訓練中に終戦となった。東京産業大学(一橋大学の前身)を卒業後に1963年までは大学講師を務めながら作家活動を続けていた。経済小説を一ジャンルに格上げした先駆者のひとり。伝記小説、歴史小説も多い。
1957年に『輸出』で第4回文學界新人賞、1959年『総会屋錦城』で第40回直木賞、同年『落日燃ゆ』で吉川英治文学賞と毎日出版文化賞、1996年『もう、きみには頼まない 石坂泰三の世界』で第44回菊池寛賞をそれぞれ受賞。2002年に朝日賞を授与される。
代表作としては上記作品に加え、二度テレビドラマ化された『官僚たちの夏』、妻との想い出を描いた遺稿のエッセイ『そうか、もう君はいないのか』、よくタイトルが人物評としても用いられる、『粗にして野だが卑ではない』が挙げられる。

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