芥川賞作家による若き日のJAZZ浸りの日々を通じての破壊的な感性で綴る作品集。黒人差別等暗黒時代に生まれ発展し、やがて収束した表現手段、JAZZ。ただ、その世代が分からない自分にとってはその熱い感性の爆発をJAZZに感じる根本的な根拠が語られておらず共感出来ない。コルトレーンにせよ、デビスにせよ時代背景の中にあって、あるいは病的なJAZZ喫茶で大音量で聴く環境なくしては中上氏のようには感じ得ないのではないか、と思う。デビスの「リラクシン」など聴いてもカフェでのBGMになりうるオシャレ音楽と感じてしまう。
とはいえ、JAZZ奏者には不審な死が相当あるとのこと、単に作者の妄想ではないのも確かではある。
特に「灰色のコカコーラ」の闇は何か惹きつけられるものがあります。
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- 感想投稿日 : 2018年10月24日
- 読了日 : 2018年10月24日
- 本棚登録日 : 2018年10月24日
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