花のれん (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1961年8月17日発売)
3.62
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本棚登録 : 1116
感想 : 136
4

◯大阪の商人の描写がやけに詳しいので、例によって緻密な取材の賜物かと思ったが、山崎先生はもともと大阪の商家の生まれで、大阪商人の話し方、商人の考え方、生き方がリアルなのも頷ける。
◯一気に読ませる展開の妙は流石。落ちて上がっての波乱万丈で、テンポが良い。
◯ただ、物語自体に滲み出る、金への業の深さが引き起こす因果が悲しく切ない。
◯決して金だけに囚われているわけではないが、その生き方が果たして幸せだったのかはわからないが、筋の通った強い生き様に惹かれるものがある。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2019年10月12日
読了日 : 2019年10月12日
本棚登録日 : 2019年10月8日

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コメント 2件

やまさんのコメント
2019/11/08

yoshio70さん、おはようございます。
「花のれん」は、むかし読んだような読んでないような。
図書館で調べましたら大活字本が有るのが分かりました。
手持ちの本が少なくなったら、読んでみようと思います。
yoshio70さんの本棚を見て、思いつきました。
有難う御座います。
やま

yoshio70さんのコメント
2019/11/10

やまさん、コメントありがとうございます。
私も最近NHKでやってた朝ドラを見て、なんとなく思い出したので読んでみました。
他の人の本棚で色々な記憶が蘇ってくるのも、このアプリの良いところですね。

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