ねずみのすもう (絵本・日本のむかし話)

著者 :
  • 偕成社
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本棚登録 : 378
感想 : 22
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ねずみの昔話というと「ねずみの嫁入り」の方が有名かもしれませんが、こちらの「ねずみのすもう」も、なかなかほっこりする昔話でオススメです。
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おじいさんが偶然みかけたふっくらねずみとやせねずみの相撲。
やせねずみはあっという間に投げ飛ばされてしまいます。
実はこの、やせねずみ、おじいさんの家のねずみだったのです。

そこでおじいさんは、おばあさんと相談し、大事にとってあったもち米でお餅をつき、ねずみが来て食べられるところに置いておきました。
すると…
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文は「ふらいぱんじいさん」でおなじみ、神沢利子さん、絵は「スーホの白い馬」の赤羽末吉さんです。

優しいおじいさんとおばあさんは、2人とも顔つきまでそっくりで、双子のような夫婦です。
長年なかよく連れそって暮らしてきた感じが、2人の絵から伝わってきます。

また、ふっくらねずみは悪役かというとそうではなく、りりしい顔つきで描かれており、いさましい力士ねずみといった感じです。

そしてねずみ力士たちの取り組みのかけ声「でんかしょ でんかしょ」が、とってもおもしろくて、好きです。
きっと読み聞かせを聞いている、子どもたちも、思わず口ずさんでしまうのではないでしょうか。

それにしても、まるまると描かれたお餅のなんとおいしそうなこと…!
お砂糖なんてつけなくても、やわらかくて、もちもちして、あま~いんだろうなあ…と、思わず手に取りたくなるお餅でした。

ほっこりするお話はこび、やさしい文章、生き生きとした絵がたのしめる、読み聞かせにとってもオススメな1冊です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 赤羽末吉
感想投稿日 : 2020年5月10日
読了日 : 2020年5月9日
本棚登録日 : 2020年5月9日

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