妖奇庵夜話シリーズ・第3作目!
この巻は、1・2巻を読まれてからを、強く強くオススメします!
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「脇坂の息が止まる。凍らせた石を飲み込んだような気がした。」(173ページ)
〈人魚〉として妖人登録されている今野水希が誘拐された。
一体誰に、なんの目的で…?
民俗学を調べる水希の兄。
とある島の網元を辞め、移住してきた水希の祖父。
水希の婚活仲間の加南。
それぞれの過去と現在が、複雑に絡み合っていき…
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今回は八百比丘尼や〈人魚〉を絡めたミステリーでしたが、今回も構成がすばらしく、最初から最後まで一気読みでした!
コンスタントにさしこまれる、誰ともわからないモノローグ。
確かにヒントは書かれているのに、いくつものピースがバラバラ、もしくは絡み合って時系列も前後しつつ置かれ、ミスリードを誘います。
2巻となる「空蝉の少年」の感想で、わたしは1巻2巻はどちらから読んでもなんとかなる的なことを書きましたが、3巻からはなんとかなりません…!
なぜなら本書のラストには「衝撃の事実」が、さらっと書かれているからです。
そしてその一文を読んだあとは、「よ、4巻を…!!今すぐ4巻を、続きをもて〜い!!!!!」と叫んでしまいたくなるでしょう…
本巻ラストはおそらく、シリーズ最初のターニングポイントです。
ここからその「衝撃の事実」がどのように物語を覆っていくのか…?
ミステリーとしても、それぞれの関係性の物語としても、この先がとてもたのしみです。
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それにしても、今回の表紙もかっこいい〜!
主人公・洗足伊織の“インバネスコート”姿(作中にこのコート名が書かれていたのですが、どんなコートかわからなくてググりました(笑))、シャープな佇まいにしびれます…!
そして伊織の後ろにいる男は…男は………誰??苦笑
読み終えた今でも、確証がなくてわかりません(笑)
- 感想投稿日 : 2022年8月8日
- 読了日 : 2022年8月7日
- 本棚登録日 : 2022年8月7日
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