コバルト文庫の香りがするな、と思ったけれど、レーベルは集英社オレンジ文庫でした。
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後宮の奥深く…夜伽をしない“烏妃(うひ)”と呼ばれる妃が住んでいた。
皇帝・高峻(こうしゅん)が、そんな烏妃のもとを訪れたのには、ある理由があった…
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中華風の王朝にある後宮を舞台にしたお話であるため、聞き慣れない言葉が多く、ふりがなを見ても意味がわからないものもありました。
しかしそれでもズンズン読み進められ、物語の枠はしっかり掴むことができました。
“烏妃”は烏(からす)に妃と書きますが、「そういえば烏はなぜ鳥から一をひいた字なんだろう??」と疑問に思い、調べてしまいました(笑)
(こたえは漢字検定協会のホームページに載っています。検索すると出てきます)
“烏妃”である寿雪(じゅせつ)と、皇帝・高峻との微妙な関係性にうずうずし、今後の展開がとても気になります。
恋愛に発展するかもしれない?要素だけでなく、ミステリ要素もあるため、いろんなヒントから真相を推測する楽しみもあります。
挿し絵はなく、表紙絵でビジュアルがわかっているのは主人公の“烏妃”寿雪だけですが、他の登場人物のビジュアルもとても見てみたいです。
また、文章を読んでいるとコバルト文庫で活躍されている前田珠子さんの「破妖の剣」シリーズの文章を思い出し、とても懐かしくなりました。
集英社オレンジ文庫は物語に特化したライト文芸レーベルのようですが、その編集長さんは中高生時代、コバルト文庫で活躍されていた作家さんの作品に親しまれていたようです。
(集英社オレンジ文庫ホームページの編集長挨拶より)
そう考えると、集英社オレンジ文庫からコバルト文庫の香りがしたのも、うなずけます。
「後宮の烏」次巻がたのしみです。
- 感想投稿日 : 2020年12月13日
- 読了日 : 2020年12月12日
- 本棚登録日 : 2020年12月12日
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