1巻からちょいちょい登場して既に私の心を鷲掴みにしている延王尚隆と延麒の過去に迫るお話。
1巻で陽子と出会ったとき、彼らは既に500年も延国を治めているという話だったから大分昔の蓬莱(日本)に生まれたんだと漠然と思っていたけど、がっつり戦国時代だった。本筋とは離れるかもしれないけど、日本も生きるために、食い扶持をつなぐために、子どもを捨てる時代があったんだなぁと。今の時代では考えられないが。
そうやって親に捨てられた六太と、一国の城主になりながらも戦力不足で国を、民を守れなかった尚隆。二人は一見するといつも適当な感じなんだけど、この二人の国を守ろうとする想いが3巻の端々に出ていて何度も目頭が熱くなった。
一方、最後まで徹底して自分を正当化するあつゆを見ていて、もはや悲しい気持ちを通り越してここまでできるのかと驚嘆した。自分の否を認められないというのは最大の弱点なのかもしれない。
誰もが平和に暮らせる世界が本当につくれたらいいなぁと思わずにはいられません。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2020年3月3日
- 読了日 : 2020年3月3日
- 本棚登録日 : 2020年3月3日
みんなの感想をみる