クリティカルチェーン―なぜ、プロジェクトは予定どおりに進まないのか?

  • ダイヤモンド社 (2003年10月31日発売)
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『感想』
〇おもしろかった。実際のケースを基に議論をしていくこんな講義を私も受けたい。

〇仕事をするときに業務にかかる時間を計算するが、もちろん最悪を想定して長めにとっている。そして早く終わったからってそれで報告して終了するかというと、そんなことはない。

〇それは次の仕事が回ってくるという消極的な理由ばかりでなく、寝かせることでよりよい作品を作るということもある。

〇与えられた期間が長いからって後回しにすることはよくあるな。これも期日を守りさえすればいいじゃん、もちろん不測の事態があったとて余裕を持ちすぎて間に合わないようじゃ話にならない。

〇期日というのは相手があることで、また早く終わらせることができると相手が助かることもあるわけで、他の予定も組み入れた適切な締め切りを相談していきたい。

〇私は締め切りをよく設定しているが、これは自分だけの都合ではなく、周囲に配慮したものにすることは心がけている。また締め切りを守れないことを予測して早めの締め切りとしているが、余裕があることが当然のごとく締め切りを守らない相手には気分を害してしまう。

〇期間を短くすることでボーナスを与えるという方法は、ボーナスを与えられない他の仕事を後回しにすることになるので、これってあまりに横行すると信義に反してしまわないか。これってボーナスをもらえるのは優先順位を変えた受注業者ではなくて、仕事を後回しにされた他の発注業者じゃないだろうか。

〇最初の条件から変わっていくことで、業務にかかる期間が延びることが実は望ましいと考える会社の存在はなるほどと思った。

〇当初見積もりや契約内容が発注者の都合で変わっていくのは現実としてはある。発注するほうもとりあえず安めで契約をして上層部を納得させてから、順に高くしていくというテクニックでもある。また受注するほうもそれをわかって後から高くできるからとまずは安く手を打つ。これは担当者同士がよいだけだからな。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ビジネス
感想投稿日 : 2023年8月1日
読了日 : 2023年7月31日
本棚登録日 : 2023年8月1日

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