道尾秀介さんが描く過去と現在が激しく交錯し虚実が入り乱れる一人の青年を巡る3人の女の人生の物語。「球体の蛇」には現実の蛇は出て来ませんが何度も壊されたスノードームの中でうごめいている印象が鮮烈ですね。暗くて切ないストーリーですが、でも読者を本格的に落ち込ませないのが道尾さんの良さでしょうね。主人公トモとサヨと智子とナオの愛の物語で序盤のトモが床下に忍び込む場面では乱歩の人間椅子を思い出しました。トモはこのままきっぱりとサヨと智子への執着を断ち切れるのでしょうか?智子を追って物語は続きそうな予感がしますね。
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- 感想投稿日 : 2019年11月14日
- 読了日 : 2019年11月14日
- 本棚登録日 : 2019年11月14日
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