時代は9.11が起こる直前の世界。そこに24世紀からタイムマシンに乗ってアンドロイドがやってくる。
かれらは24世紀の世界で人間とともに平和で慈愛に満ちた生活をしている。
しかし、過去を振り返ると人間はおろかな間違いばかりを起こしてきた。
もし、過去がやり直せるなら、過去を作り治せるなら・・という人間の思いを実現するために、アンドロイドたちは過去の世界に送り込まれてきたのだ。
1年ごとに過去に戻って歴史を正しく変えてゆくという作業を繰り返し、
ついに1991年までさかのぼってきたという。
しかし、それは毎年、パラレルワールドを出現させていることになる。
9.11が起こらなかった世界。
そして阪神大震災も、予報され万全の準備を行い被害は最小限だった世界。イラク戦争が起こらなかった世界。
一見悲しむ人間が減った世界が作りかえられていくのだが・・。
結局、どんな世界でも、人は悩み苦しみながら一回きりの人生を必死に生きているのだ。
アンドロイドは、「人を悲しませない。傷つけてはいけない」ために、
一生懸命歴史の訂正を行うのだけど、それはけっして今を生きている人間を幸せにはしない。
う~ん・・・そういうことなのかな?
なんだか、わかったようなわからないような話だったけど、
最後まで飽きずによけたから、面白かったんだと思う(ーー;)
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
山本弘
- 感想投稿日 : 2012年1月16日
- 読了日 : 2010年4月16日
- 本棚登録日 : 2010年4月16日
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