母 (角川文庫 み 5-17)

著者 :
  • KADOKAWA (1996年6月21日発売)
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本棚登録 : 1144
感想 : 112
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小説「蟹工船」で有名な小林多喜二の母・セキが語る、小林多喜二および小林家の歴史。
この小説のすごいところは、セキの語り口調が自然な東北(秋田?)の方言で、まるで実際にセキからインタビューしたみたいに書かれていること。
あとがきによると、三浦綾子さんは夫の光世さんから「小林多喜二の母を題材に書いてほしい」と言われて、取材をしたり資料を集めて書いたのだそう。「きっとこんなふうに話すだろう」と、母としての立場とその心情を想像しながら、それを小説に落とし込んでいったってことだよね。すごすぎ。
三浦綾子はやっぱすごい。

近藤牧師が「神の恵みです」と言いながら泣いたとき、私も一緒に泣きました。そうなんだよ、キリストと一緒にいたいと思えるって、神の恵みなんだよね・・・。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 日本の小説
感想投稿日 : 2023年1月29日
読了日 : 2023年1月29日
本棚登録日 : 2023年1月29日

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