潮騒を読んでから、
そう言えば三島由紀夫の本って他にも読んだことあったよな…、
と思って本棚探したら出てきた。
と、いうことで再読。
いかにもお遊びっぽい個性的なお名前の、年齢も生活環境も異なる5人の男女がやり取りする手紙だけで物語が進んでいく、たぶんいろんな人が想像するであろう三島由紀夫っぽくない、軽い小説。
手紙のやりとりから、タイトルどおりケースバイケースで手紙の書き方をレクチャーしてくれる面があり、
またそれと平行した軸で手紙の書き方やちょっとした言い回し、そのものズバリの内容から登場人物のキャラクターや、関係性が見えてきて、それがいろんな方向に転がって物語になっていく。
そうそう、こんな話だったわ!
解説の群ようこさんではないけど、昔は多少なりとも共感を覚えたのは、空ミツ子や炎タケルとかと同じ年代(20代)だった気がする。
それがいまや、氷ママ子さんの年齢も越してしまって、まあ完全に共感するなぁってところはないんだけど、ママ子さんの目線で読んじゃう自分に気がつくよね笑
それにしても手紙って本当に人間が出るな。三島の書き分けが素晴らしいってのと、まあフィクションゆえの盛った書き方というのはあるにせよ、なにげない文章にも人柄が出るというのは確かにその通りで、これ、メールやラインなんかにも言える。
…あ、SNSにも笑
面白かったなーと思うと同時に、
自分の文章についていろいろと反省も感じた一冊でした。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2022年11月21日
- 読了日 : 2011年11月10日
- 本棚登録日 : 2011年11月8日
みんなの感想をみる