すべて主観で書かれているので、現実がどうであるのかは分からない。あるいは、イキルの存在自体が主人公の妄想かもしれないし、すべての死の真相に主人公が関わっているのかもしれない。ほとんど空白の無い文章構成は、主人公の意識にどんどん取り込まれていくようだった。これが主人公の見た世界。善と悪、躁と鬱、二律背反の両極の間で行ったり来たりを繰り返す。そして自ら狂気を求めて突き進んでいくのだ。これが人生、これが人間だと言わんばかりに。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
日本文学
- 感想投稿日 : 2014年4月26日
- 読了日 : 2014年4月20日
- 本棚登録日 : 2014年4月26日
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