堕落論 (角川文庫 緑 100-3)

著者 :
  • KADOKAWA (1957年5月1日発売)
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本棚登録 : 886
感想 : 84
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読みやすいんだけど、こちらの頭が悪いせいで、よく分かんないとこが多かった(>_<)。
まあ、「常識にとらわれるな」ということを繰り返し語っているのは理解できた( ´ ▽ ` )ノ。
同時代の太宰や芥川はともかく、大文豪・漱石までズタズタにブッタ切っててびっくりした(゚д゚)!。

こういう本は細部の書き込みの方が後々記憶に残るものなんだよね。
スピーチを笑ったら西洋人の先生に殺意のこもった目で睨みつけられたこととか、あらゆる男と寝る願望を性病を病んだ後も捨てられない女とか、下半身が「穴だらけ」になった少女の話とか……きっと、何年も先まで覚えてることだろうな。
洋服とか便利な西洋文明は、導入が遅かっただけで、何時の時代に輸入されてもすぐに日本文化に溶けこんだろう(かといって、それで日本人が日本人でなくなるわけではない)、という指摘にはなるほどと思った( ´ ▽ ` )ノ。

前半はまるでセンター試験の問題文みたい(たぶん、実際に何度もここから出題されたんだろうな)だったのに、後半はどんどん感情むき出しになっていって仰天(゚д゚)!。これが無頼派か。
「不良少年とキリスト」は太宰に対する乱暴だが心のこもった哀悼文。自殺なんかするな、ってことだね……野性的な友情に胸が痛くなった……(´;ω;`)。

2016/03/08

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2016年3月8日
読了日 : 2016年3月8日
本棚登録日 : 2015年2月7日

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