後半の怒涛の展開、漱石お得意の、対で語る主義主張は読み応えあり。学識ない女子に「世間がどう云ったって…いいじゃないですか。」と言わせるのも、快感だった。でも、なんで藤尾がここまで悪く描かれ、挙げ句あっさり自殺なのか?親の言いなりで、一度自分を拒んだ男と結婚する小夜子、意気地がなく二股した上に、友達に諭されあっさり世間体を取る小野、妹が死ぬまで母親に面と向かって心の内を言わない甲野なんかより、よっぽど自分を持ってるじゃないか。わがままではあるが、自分の価値観で男を選ぶってだけ。漱石のいう徳って、なんだろう…。これ以降の小説は、テンポ良いが多いから、やっぱり第一弾という価値なのかな。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
近代日本
- 感想投稿日 : 2014年1月8日
- 読了日 : 2014年1月8日
- 本棚登録日 : 2011年7月27日
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