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みんなの感想・レビュー・書評
(473レビュー)横暴な父親を嫌い家を出た真次と愛人関係にあるみち子だけが過去にタイムスリップしてしまう。一代で夥しい数の子会社を従えたコングロマリットを築き上げた父親だが、大変な時代を必死で生きて来た。父親の若い頃や子供の頃に接する場面では古い時代への郷愁を誘うし、なんて良い奴なんだろうと感じる。タイムスリップさせたのは父親とその愛人のお時という事で良いのだろうか?みち子の想いが切な過ぎる。
ふとしたことでメトロでタイムスリップして、過去と現在を行き来し若かりし父、母の過去をたどる。
個人的にタイムスリップ系の作品はあまり好きではないけど、この作品はすごくよい。
話に引き込まれる切ないストーリー。
前半はぐずったけど、後半からはぐわっと読めた。
私は鈍いので、真実が明かされるたびに、ああ〜…(溜息)という感じ。眉間にシワ寄せて読んでいたと思う。岡村さんのロマンと優しさにうるっときます。
地下鉄には受験時の数回しか乗ったことがないのでよく分からんが、独特の雰囲気はあるよなあ。
タイムスリップをして、憎んでいた父親の過去を見ていくことで知っていく。家族だけどお互いに一方通行。近いので遠い存在。映画を見ていたから復習的な感じで。ラストはみんな切ない。
お兄ちゃんかわいそう。
この結末しかなかった、と真次は言うけれど、
本当に?
乗り越えることは難しいかもしれないが、
不可能ではない。
そしてその過程をこそ、小説に求めるのに。
母にもみち子にも感情移入できず。
総じて、登場人物が魅力的でなかった印象。
前評判に期待しすぎたせいか、あるいは細切れに読んだせいかはわかりませんが、そこまで感動できませんでした・・・。同時期に『過去の世界で父と出会い、父を改めて見直す』というストーリー展開が似ている、「流星ワゴン」を読んでいた影響もあるかも。歴史が苦手な私としては、「地下鉄~」はなかなか共感しづらかったです。発想は面白いと思うんだけど、全体的に進むのが早い印象を受けましたよ。あとちょっと強引な展開があったかな。でもまあ話題に取り上げられていたり、映画化されるだけあってよくまとまってはいます。序盤はちょっとだれるけれど、後半からの展開はさすが。先が読める部分もありますが。結末は意見がわかれるところだろうけれど、みち子にとってはあれがいちばんだったような気も・・・。私はそこまで不満には思いませんでした。映画もちょっと観てみたいなあ。
戦後の立志伝中の人物を父に持ち、超ワンマンに嫌気がさした長男が地下鉄で自殺、次男は家出をし、母もこの次男の処に逃げ込んでくる。40歳を過ぎて同窓会の帰りの地下鉄で30年前にタイムトリップし自殺した兄に会う。地下鉄に乗ると、終戦直後、父の出征時、終戦直前の満洲、昭和初期の父等を見ると次男(真次)は父の良さも分かってくる。ハリウッドのバックツザフューチャーを思い起こされる。都内の地下を駆け巡っている地下鉄の怖さ・不思議さを背景に真次の勤めている会社のデザイナーが異母兄妹であり、彼女が導き役でもあった。
ふと思い出すのは親父のことです。この本に描かれている内容の前提は、親父への反発です。そんな中、地下鉄に乗ってタイムスリップすることで、親父の人生の所々に立ち会うことが出来ます。
自分が生まれてきたのも、親父が自分の母親に出会ったからなわけです。若い親父はどんな出会いをしたのか。そんなことを思うと目頭が熱くなります。
無性に親父に会いたくなります。少し僕も歳をとったかな。
後半からぐっと掴まれる。浅田さんは超常現象を自然な形で描き込みますね。タイムワープした先の時代感が地肌で感じられるような描写は素晴らしいです!そして、親子であっても、見えていることって一部にすぎないってこと。電車内で読んでいたのでヤバかったです(;_;)なんか繰り返し読んでしまいそうな本です。
毎日地下鉄を使って通学しているので、私も父の過去にタイムスリップしてみたいと思いながら読んでいた。
家族は、それぞれ父とか母とかそういった名詞によって役割のようなものを背負っているように感じてしまう。だけど、それ以前に1人の人間なんだということを再認識。
近すぎるから、優しい言葉や感謝の言葉をかけずらい。
実は一番愛すべき感謝すべき人たちなのに。
主人公小沼真次が心から嫌う父。冷血で、自分勝手で、家族を顧みない最低な父。そんな父の過去のいろいろな瞬間に、タイムスリップとでも言えばいいのか、不思議な力により立ち会うことになる真次と、なぜか真次の不倫相手の女性みち子。
兄の死の真相や、若いころの父と自分の知る父とのギャップ。そして父の愛人のお時。若いころの父を知るにつれ、真次の心の中で父への感情が変わっていく。
映画向き。エンターテインメントな小説だった。見せ場というか、オチがしっかりついていて、切なく、悲しいラスト。だが、そこにのんわりと幸せな感覚がしっかりと植えつけられている。
そう、「優しい気持ち」という種類の感動が。
少しマイナスは、みち子の行動の理由がどうにも解せないこと。あと、父のそこまでの豹変ぶりの理由が読み取れないこと。
永田町の地下鉄駅の階段を上がると、そこは30年前の風景。ワンマンな父に反発し自殺した兄が現れた――
最初は読みにくい印象があったけど、中盤あたりから止まらなくなった。SFというよりはロー・ファンタジー。時代設定が戦時・戦後・現代というのがまた良い。匂いがしそうなくらい生々しい生活観。泥臭さの滲む雑踏の描写は逸材。
個人的には「感動!」ってほどではなかったけど、近しい人間の知られざる顔が明らかになっていく過程は現実的で、凄く面白かった。映画も観たい。東京の土地勘があるともっと面白いだろうな。
「私たちが普段何も考えずに乗っている地下鉄が、こんなふうに人の命を乗せていた時代もあるんだって (中略) 死んで行く若者たちを何千人も、何万人も、黙って送り続けていたんだって、そう思ったんです」
家族愛、真の理解を問いかける。「地下鉄(特に銀座線)」という媒体を巧みに使い、SF的要素が嘘っぽくならない様に尽力した感が伺える。
自分の知らない過去を垣間見たからと言って、現在の人の評価が変わるかと言われたらNOだ。経験・体験を通した「事実」こそが判断基準の源泉。また、如何に苦労苦難があったにせよ、それも個人を形成する一要素であるのだから、判断を狂わせるものとはならないかな…。
という事で、この人の人情話は大好きなので、普通のアプローチ版(SF無し)でも読んでみたいなぁ…。
ふとしたことでメトロで過去と現在を行き来し、若かりし父、母の過去をたどる物語。
セピア色の空間でいつしか涙が・・・。
なぜかなつかしいほどの恋しさを登場人物に感じる作品。
【志學館大学】ニックネーム:Kazubee
だんだんと色々なことが分かってくる話の構成が良かったです.ただ,結末は悲しすぎました.
![第3回 ブクログ大賞[2012]](/ad/1201/award_booklog200_65.gif)

