インドの科学者 頭脳大国への道 (岩波科学ライブラリー) (岩波科学ライブラリー 163)

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  • Amazon.co.jp ・本 (120ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000295635

感想・レビュー・書評

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  • インドは長年イギリスに搾取されてきた。その歴史の中から科学者を輩出するのは大変なことだった。
    しかしそれを成し遂げ、アジアで初めてのノーベル賞受賞者を出した。
    それは実は歴史的に科学的思考をする社会的環境があったことも関係している。

    カースト制度も考慮すべき。※隷属階級からは科学者は出にくいという社会。

    読了40分

  • ふむ

  • 「頭脳大国への道」という副題がついている。国土が広く多様性に富む国で、どのような人々が育まれてきたのか。英国植民地時代を経て、近現代の世界を築く礎を作ってきた科学者たちの人となりがわかりやすく解説されている。

  • 遠くて遠い国、インド。カレーと、最近のレイプ事件くらいしか知らない。興味はずっと持っていたが、どこから手を付けていいかわからない。で、本書を見かけたので手にとってみた。
    著名なインド人科学者10数名の来歴をさらっとまとめたもの。一人ひとりは短くて印象には残らないが、ほとんどの人が留学を経て頭角を表している。かつて植民地だったインドの宿命かとも思うし、日本も植民地でこそなかったが、西欧科学を取り入れて発展してきたところはあまり変わらない、とも思う。独立し、自分でいろいろやり始めたあとが勝負だな。
    13億人も人がいるということは、並外れた天才もいるんだろうな。

  • 「インド人は掛け算などの計算が得意だから世界に冠たるIT大国になったというのは完全に誤りで、照明問題などに要求される筋道を立てる力こそがインドのITの発展に深く関わっている」(芳沢光雄)

    「書物の中の知識は他人のポケットにあるお金と同じだ。必要なときに用立てることが出来ない」(サンスクリット)

    そしてネルーのイニシアティブのもとIITが創設される

    「日本では向上の建設が進み、近代的な陸海軍が創設された。多くの留学生が欧米に派遣された。彼らはインド人のように弁護士になるためにいったのではなく、科学者や技術者になるために留学したのだ」(ネルー)

    インド理科大学がバンガロールにできたのが1911年で、金だしたのがタタ財閥の創設者とか。。。

  • ラマンは、アジア初のノーベル賞受賞者とのこと。
    タタ基礎研究所、サンスクリット文法、数学など、インドの技術の源泉を見ることができる。
    やや、分量が少なく、参考文献も一覧になっていないのが悲しい。

  • ネルーは明治維新後の日本の近代化をインドと比してこう書いている。
    「日本では、工場の建設が進み、近代的な陸軍と海軍が創設された。彼らは欧米に人材を派遣した。彼らは弁護士になるために留学したのではなく科学者や技術者になるために留学したのだ」
    ネルーがIITの設立に邁進したのがよくわかる。
    戦後、インド人はイギリスではなくアメリカに留学するようになった。

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著者プロフィール

長岡技術科学大学教授
1952年生まれ。1975年東京大学工学部計数工学科卒業。通商産業省勤務を経て1997年より長岡技術科学大学教授。慶應義塾大学大学院より博士(政策・メディア)。専門は文字情報学、情報政策、技術経営。著書に「文字符号の歴史:アジア編」(共立出版、2002年)、「日本の技術革新」(放送大学教育振興会、2008年)、『インドの科学者』(岩波書店、2009年)など。文字符号国際標準化専門委員会(ISO/IEC/JTC1 SC2)議長、文字情報技術促進協議会会長。

「2014年 『言語天文台からみた世界の情報格差』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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