長い長いお医者さんの話 (岩波少年文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001140026

感想・レビュー・書評

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  • 長きに渡る愛読書。本屋さんで立ち読みしたら、うちの本(←30年以上前の)と固有名詞が違うし収められている話も多いので、びっくりして買ってしまった。私の本にはメアリとかマークとかボブとかが登場するのだ。英語版からの翻訳だったんだろうなあ。子どもたちにはちゃんとチェコ名のものを読ませたい。しかし私はいまさら移行できないよ…。

  • 子どものころ大好きだった本。
    チャペック氏のお話はとってもチャーミングで、いい話なんだけど道徳くさくなく、悪いことをする人もいいことをする人も出てくるけど単純な善悪二元論ではなく、軽やかでセンスのいい話が並んでいます。今読んでもおもしろく、納得がいく。

  • 郵便局に住む妖精たちが手紙に込められた気持ちの重さでトランプする、という話が好きだった。手元にあるのはハードカバーの岩波愛蔵版。

  • 素朴だけど、
    ふわふわきらきらしてて
    あったかいお話たち。

    ヨセフ・チャペックによる挿絵もすてき。
    子犬の絵がゴム製っぽくて
    たまらなくかわいい。

  • 不思議な感じ。遠い世界なのにそこにいれる。眠い時に読んだりする。
    ぼやーっとしてるとそのへんにこびととかあらわれそう。

  • 小学生のころの愛読書。今回検索して初めてカレル・チャッペックの作品だったことを知りました。感激!それはそうと題名どおりお医者様のお話はしつこいほど長いけど、みんな楽しいです。木こりのおじさんの昼食、チーズをはさんだパンのサンドウィッチが、子供心に、すごくおいしそうに見えました。

  • 「チェコの文豪カレル・チャペックの楽しい童話集.しんせつな町のお医者さんたちや,はたらき者の郵便屋さんが活躍するしゃれたおとぎ話9編を,兄ヨセフのゆかいな挿し絵が飾ります.」

    魔法使いや妖精もでてくるが、郵便屋さんがお巡りさんなどのお話もあり、現実と空想が混ざり合ったような感覚に陥る。

  • この歳になるまで読んだことのなかったとても有名な童話をヤロスラフ・ハシェクの短編集の後に読んでみるという、何やってんだかわかんないことをやりました。面白かったですが、やはり子どもが読むものだなと思いました。

  • 2さつあります。

  • くもん国語E教材推薦図書

  • この本にも入っている「郵便屋さんの話」は、まえに別の訳本で読んでいた。が、「へのへのもへじ文庫」へ行ったときに、この中野好夫訳の岩波少年文庫をみかけて、『マルコヴァルドさんの四季』と一緒に借りてみた。

    表題作の「長い長いお医者さんの話」や「郵便屋さんの話」のほかに、「カッパの話」、「小鳥と天使のたまごの話」、「長い長いおまわりさんの話」、「犬と妖精の話」、「宿なしルンペンくんの話」がおさめられている。さし絵は、兄のヨセフ・チャペック。

    訳者違いで読むと、やはり話の印象も変わる。中野好夫は、じつにうまく日本語にのせて訳してるなと思うところがあった。あとがきでは「日本の少年少女読者のために、もとの本でもない、英訳本でもないようにかえたところもあります」と書いてあり、こういう翻訳が、とりわけ物語にはいいなと思った。

    たとえば、魔法つかいのマジャーシュさんがウメの種をのみこんだというのを診断する3人の医者。
    「どう見てもこれは急性ウメタネ炎でしょうな。」「わたしも、ウメマク炎とにらみましたよ。」「わたしの見るところでは、気管支のタネ性カタルの症状だと思いますがねえ。」  この一同診察の結果、マジャーシュさんの病気は「急性ウメタネマク気管支カタル」と決定するのだ。おかしすぎる。

    あるいは、ルンペンくんの話に出てくる、ものいう白いカラス。
    ▼「…黒いカラスはね、ただ、なくだけだけど、あたしたち白いカラスはみんなお話できるの。どんなことだっていえるのよ。」
     「そいじゃ、これを一口でいってみな、ナガモチノウエニナマゴメナナツブ。」
     「ナガモチノウエニナマゴメナナツブ。」
     「よし、こんどは、タケヤノヘイニタケタテカケタ。」
     「タケヤノヘイニタケタテカケタ。」と、その白いカラスはすらすらといってみせました。(p.254)

    表題作のお医者さんの話を読んでいると、こないだ読んだ『治療という幻想』で、石川憲彦さんが書いていたことが、なんだかよみがえってくるのだった。医者は、何をしてこようとしたのかと。

    「長い長いお医者さんの話」は、私が前に読んだ本以外にも別バージョンがあるらしい。それもちょっと読んでみたい。

    (7/4了)

  • 郵便屋さんの話が好きだな。

  • 夜空の彗星はしっぽをふって空中かけまわる犬のお星さま!なんて素敵なんだ。とくに素敵だなと思ったのは、あて名のない愛の手紙を送り主に届けるために国中探しまわるゆうびんやさんのお話。

  • たぶん再読だと思う。

    読んでるうちに、カレル・チャペックの世界に
    はまりますね。

    盗賊のはなしと郵便配達の話がいいな。

  • うんー評価がすごく高い作者の本っていうのはよく分かんなかった(笑)

  • カレルチャペックは犬モノと園芸モノしか読んだことがありませんでした。実は「ロボット」という単語の生みの親であり、SF小説の開拓者だったってことすら、後で知りました。
    ある日たまたま行った鎌倉の美術館で、彼の作品と挿絵の展示会がありまして、そこでこの本のような童話も手がけていることを知りまして。帰宅後早速さがし求めたわけです。
    表題作は、弟子を怒鳴る最中にウメの実が喉につまり、呼吸困難に陥った魔法使いと、その治療に駆けつけるお医者さんたちの物語。治療に長い時間がかかっているわけではなく、医者の応援を次々に呼んでいる間、手持ち無沙汰になったお医者さんたちが順々に語りだす世間話が「長い長い」のです。魔法使い受難。
    作者のお兄さんが描く、挿絵もふんだんに掲載されています。この絵は大好き。味があります。
    表題作以外にも何篇か収録されているのですが、その中に出てくる、成り行きでヒドラを飼うことになった動物虐待協会事務員の話が、可愛らしくて一番好き。挿絵もこれまた良いんですよ。協会員もヒドラの絵も、憎めないというか、とぼけたカンジで。

  • 【11/8】近図。季節の本(=しごと)展示。中学年〜。ことばの遣われ方に時代を感じるけど、手紙の等級や、犬の王国のくだりは新鮮だった。アレンジを加えれば、お気に入りの部類に入るかも。

  • 眠れない夜に読むと更に眠れなくなります。

  • 子供も大人も楽しめる本。

  • 郵便屋さんのお話がとーっても素敵でした*
    対象年齢は小3・4などと書いてありますが、おとなになっても十分楽しめる作品だと思います。冗談交じりなところもお気に入り。

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著者プロフィール

一八九〇年、東ボヘミア(現在のチェコ)の小さな町マレー・スヴァトニョヴィツェで生まれる。十五歳頃から散文や詩の創作を発表し、プラハのカレル大学で哲学を学ぶ。一九二一年、「人民新聞」に入社。チェコ「第一共和国」時代の文壇・言論界で活躍した。著書に『ロボット』『山椒魚戦争』『ダーシェンカ』など多数。三八年、プラハで死去。兄ヨゼフは特異な画家・詩人として知られ、カレルの生涯の協力者であった。

「2020年 『ロボット RUR』 で使われていた紹介文から引用しています。」

カレル・チャペックの作品

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