ポリーとはらぺこオオカミ (せかいのどうわシリーズ)

  • 岩波書店
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感想 : 24
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  • Amazon.co.jp ・本 (86ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001159660

感想・レビュー・書評

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  • ポリーは賢い女の子。
    何とかしてをポリーを食べたいオオカミは、「赤ずきん」や「七匹の子ヤギ」などの昔話の本を参考にポリーを追い詰めようとするのだが……。


    読んでいるうちにポリーとオオカミが大好きになる。このお話の世界の中で、永遠に掛け合いを続けていてほしい。と思っていたら続編もあるみたい。

    訳者あとがきには、誰もが知っているお話から借用したアイデアでポリーを仕留めようとするオオカミの単純さ・浅はかさが指摘されているけど、いえいえいえ!そのダメダメっぷりこそがこのオオカミの魅力じゃないですか!
    オオカミが登場する昔話本を熱心に読んでは、いそいそとポリー捕獲作戦を計画し、何度でも懲りずにポリーの家にやってくる。わざわざ参考にした本を持ってきて、ポリーに自慢なんかしちゃう。
    可愛げがあるんだよね~。

    良く言えば、ポジティブで楽観的で行動力がある。悪い面で言えば、努力が中途半端というか、いつも細部がいい加減で見通しが甘い。昔話のオオカミ達がどんな結末を迎えるかまで読まずに計画立てちゃうし、文明の進歩は全く考慮に入れられていない。
    そういうわけだから、毎回ちっともオオカミの計画通りにコトが運ばないのだ。ハハハ!

    対するポリーは肝がすわっていて、機転がきく。小賢しさとか生意気さはあまり感じられない。周りから愛されるタイプの素直な女の子だと思う。
    真っ黒で大きなオオカミを毎回やり込めながら、実は内心ドキドキしたり、次の手をどうしようかと頭をフル回転させたり。こちらもつい応援したくなるキャラクター。

    作者のメッセージは?教訓は?なんて気にせずに、ポリー&オオカミの愉快な名コンビぶりをたっぷり堪能するのが良さそう。


    これは単純に好みとか相性の問題だと思うけど、読み聞かせていて訳文のリズムを上手く掴めず、やや読みにくかった。会話劇を楽しむお話なので、リズムを掴めないのはストレスだった。
    小学生が1人で読むには十分楽しめると思う。
    とても好みの本なのに、楽しみきれなかったのが悔しいので、別訳「かしこいポリーとまぬけなオオカミ」(佐藤凉子 訳/若菜圭 絵)の方も読んでみた。とても良い本だったので、そのうち感想書きたいな。


    良い意味であまり余韻を残さない、都会的で爽やかな読み心地。
    強く心を揺さぶられたり、深く内省を促すタイプの読み物ではないけれど、「うん!おもしろかった!」と気持ちよく読み終えて、また本が読みたくなる良書だと思う。
    オススメです!

  •  「あかずきんちゃん」
     「三匹のこぶた」
     「狼と七匹の子ヤギ」

     童話に出てくる狼はいつも悪者。まあ、それでも最後は退治されたりの役回りなんだけれど、本作の狼はさらにひどい役で、かえって可哀想になるぐらい。
     
     頭の悪い狼が、あれこれとポリーを食べるための工夫をするのだけれど、逆に賢いポリーに振り回されて…でも、読み続けているうちに狼のほうを応援したくなってきます。
      

  • 息子はポリーの賢さが気に入ったようだ。

  • ポリーのことが食べたくて、まるでストーカーのようにつきまとうオオカミと、そんなオオカミをうまく出しぬくポリーのおはなし。ジャックと豆の木、赤ずきん、三匹のこぶたなどを下敷きにした、ちょっとパロディっぽい短編が7編入っている。読んでいると、だんだんオオカミが気の毒になっていくのがふしぎ(笑)。

  • ん?前読んだのと訳が話がちがうような・・・。
    『かしこいポリーとまぬけなオオカミ』だったけかな。
    あっちの方が好きかも。
    読み比べてみようかな。

    オオカミ=男性、ポリー=少女
    ということで太宰治『御伽草子』の「かちかち山」を思い出した。

    なんだか本当は仲が良いんじゃないかと思ってしまうくらいやり取りがおもしろい二人(一人と一匹)なんだけど、やっぱりオオカミはポリーが食べたくて、ポリーもオオカミを出し抜こうとしているところが、結構殺伐とした感があっていいなあと思う。

  • 何回目かの再読です。
    本当に楽しいお話で、何回読んでも笑えちゃうのがスゴイ。
    こわいはずの(?)オオカミになぜか同情します。

  • ポリーがパイを食べようとしていたら、誰かが玄関のベルを鳴らしました。
    ドアを開けるとそこには、はらぺこオオカミがいました。
    オオカミはポリーを食べに来たのですが、おいしそうなにおいに誘われて、
    ポリーを食べる前に、パイをごちそうしてもらいました。

    おなかがいっぱいになったオオカミは、もうポリーを食べる余裕がありません。
    「一週間後にまた来るから」と言って帰って行きました。

    一週間後に来たオオカミは、今度はポリーにチョコレートケーキをごちそう
    してもらったので、またポリーを食べる余裕がなくなってしまいました。
    仕方がないので、また一週間後に来ることにしました。

    一週間後、今度はタッフィーをごちそうになりました。
    やっぱりポリーを食べることができなくなってしまいました。

    オオカミは、なんとかしてポリーを食べようと考えに考えます。
    そして1年か2年たちました。
    オオカミが考えたのは、夜中にポリーの部屋にしのびこんで、ガブリと
    食べようというものでした。
    でも、ポリーの部屋は高いところにあるので、何かを使って上らなければなりません。

    ポリーが部屋の窓から外をながめていると、オオカミが何かを土に埋める
    ところを見つけました。
    ポリーがオオカミに聞いてみると、オオカミはぶどうの種を埋めたと言います。
    どうやらぶどうのつるが伸びたところで、それをつたってポリーの部屋に上ってくる計画らしいのです。

    ポリーは、笑いながらオオカミに教えてあげました。
    ぶどうのつるがポリーの部屋に届くには、何年もかかるんだと言うことを。

    • ほっぺプニプニマンさん
      ネタバレにしたほうがいいかと思うよ。
      内容が書いてあるから
      ネタバレにしたほうがいいかと思うよ。
      内容が書いてあるから
      2020/08/27
  • 「はらぺこオオカミが,ひとりで留守番をしている女の子を食べてやろうと知恵をしぼり,「赤ずきん」や「7ひきの子ヤギ」のまねをして大奮闘しますが…….おっちょこちょいのオオカミと賢いポリーのお話.」

    ・昔話『ジャックと豆の木』『3びきのこぶた』『あかずきん』『七ひきの子ヤギ』などを知っているとより楽しめる!

  • ポリーはオオカミよりも頭がよかった。

  • ポリーが食べられなくてよかった。
    ※図書館で借りた本。久しぶりの図書館にて。

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