戦争と平和 1 (岩波文庫 赤 618-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (508ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003261811

感想・レビュー・書評

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  • ロシアの時代背景を知らなかったため、物語初めのアンナのパーティーや上流社会の人々の会話に入っていけないような感覚があった。

    目的のためなら手段を選ばないドルベツコイ公爵婦人の図々しさが印象的である。

    ピエールの正しい人のようで、何も正しくないような立ち位置が興味深い。

  • この岩波版では、当時の風俗や軍隊の階級、お金のことなど、作品理解に役立つコラムをところどころに入れるという思い切った試みを行っている。

    これらの情報はたしかに役立つが、本文の流れをぶち切ってしまう。それで結局、最初にまとめて読むことにしたのだが、それならば、本文中に入れるより、後ろにまとめてもらっていたほうがよかったのではないかと思う。

    「戦争と平和」は高校2年のときに読んで、それで読んだことにしておいたのだが、内容はまるで忘れてしまっていた。

    白くてきれいな3冊本で、今調べてみると、中央公論社の「新集世界の文学」の17,18,19巻で、訳者は原卓也。

    岩波の本書第一巻は第一部第二編まで。
    たんたんと読み進める。

    当時のロシアの評論家ストラーホフが「人間生活の完全な縮図」といい、サマセット・モームが「世界の十大小説」のなかで激賞している本作品、わたしにとってははたしてどうでしょうか。

  • <グローバルマネジメント学科/N先生>
    ナポレオンのロシア侵攻を題材に書かれたもので、4分冊になっておりあわせて2700ページを超える長編小説です。
    ストーリーからは作者の歴史観を、登場人物からは作者の人間観を、強く感じることになるのですが、何より重厚な文章が続いていながら、読んでいて楽しく、どんどん読み進めていけるところにとても驚きました。そして、読み終わった後には、それまでに味わったことのない満足感、達成感に浸ることができました。

    ◆長野県立大学図書館OPAC
    https://u-nagano-lib.opac.jp/opac/Holding_list/search?rgtn=11173218
    ※本学所蔵は岩波文庫版全6巻

  • 骨太。でも1巻とはいえ読みきったのは自信になる。ストーリーがしっかりしていて読みやすい。

  • 3000頁超の大作。50日位掛けて漸く全編読み終えた。(一気読みが勿体無い気がしたので、間に違う本を10冊ほど読みつつ。)
    細かい人物描写(特に小さな動作に潜む無意識的な心理)がいちいちおもしろく、人間観察の鋭さが素晴らしい。それと、巨視的な歴史観が同居してるのが、類い稀な作家である所以か。

  • 大迫力、3000ページ!いや、たぶんそれ以上。読み切ったというだけで達成感がある。
    トルストイは本当に人間を描くのが上手い。内面描写に頼りすぎず、ちょっとした動作や外見を描くことで人物像を立ち上がらせる。「こんな人いるいる!」と思ったことはしばしば。
    戦争のエピソードと恋のエピソードがあるが、両方とも読みごたえがある。私は戦争に関する筋のほうをより興味深く読んだ。
    後半に行くとトルストイの思想がかなり直接的に描かれるようになり、この辺は好き嫌いが分かれるかもしれない。私はトルストイの主張は好きである。地に足がついた思想であるという印象を受け、きっと現実の荒波で長いこと揉まれてこうなったのだなあと思わされる。

  • 読書日:2017年4月5日-4月12日
    Original title:Война и мир.(The Russian Messenger.)
    Author:Лев Николаевич Толстой(Lev Nikolayevich Tolstoy.)
    事の成り行きに任せて深く物事を考えず、
    明らかに自分が悪いのにそれを部下の所為にする等
    上層部なのに、よく国軍として統率機能が執れていると感じました。
    それからRussia人は何処にいても酒がないと、頭が冴えない印象も受けました。
    また個人に目を向けると、Андрей(Andrei)視点で描かれているので、彼の今後の軍での功績と私生活が気になります。

  • 貴族の私生活とナポレオン戦争。

    たくさんの人物がいっぺんに出てくるので混乱したが、人物描写が細やかで強烈なので読んでいるうちに印象に残っていった。

    戦地での連隊の様子は、時折遠足にでも来ているようなのどかさがあったりする。
    楽しく活気にあふれる戦闘の興奮の中で不意にわき上がる恐怖。
    それを何かの勘違いであるかのように、自分自身に隠している。
    砲兵のトゥシンの涙が心に残った。

  • 前半は社交界の様子やピエールの遺産相続問題でわかりやすかったけど、後半は舞台が戦場に移ったので理解するのに時間を要した。

    理想の高いアンドレイが戦争の緊張感にワクワクしたが、上官達の体たらくに失望する様が興味深く読めた。アンドレイもニコラスもいい奴だけど自意識が強い。若いんだなぁ。

  • 岩波文庫Kindle版で。行間が元々広い。もうちょっと詰まった感じが好みなんだけど。
    Kindleで1番狭くしても広い…
    でも、読んでるうちに慣れてきた。
    Kindleのあと何時間で読み終わりますの測定がおかしいような…

    レビューは最終巻で書く予定。
    読みやすいので挫折はないだろう。

    他の本も並行して読んでることがあるので、全部で3〜4ヶ月ぐらいかかるかもなぁ。

    Kindle測定では一冊8時間半ぐらいで出てたので、1日一時間程度読書時間を確保できたら全巻読破は1ヶ月半〜2ヶ月ぐらい。

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著者プロフィール

一八二八年生まれ。一九一〇年没。一九世紀ロシア文学を代表する作家。「戦争と平和」「アンナ=カレーニナ」等の長編小説を発表。道徳的人道主義を説き、日本文学にも武者小路実らを通して多大な影響を与える。

「2004年 『新版 人生論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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