ティラン・ロ・ブラン 3 (岩波文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003273838

作品紹介・あらすじ

壮絶な戦闘を背景に、男女の愛憎が交錯する-恋愛に奥手なティランと皇女の恋、それに横恋慕する皇女の乳母、従者イポリトと皇后の不倫…。そして、ふたたびトルコ軍の脅威が増して出陣するも、ティランの船は嵐に弄ばれて北アフリカに流れ着く。

感想・レビュー・書評

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  • 2巻はこちら。
    https://booklog.jp/users/junsuido/archives/1/4003273826

    ティランの一族の身元が明かされた。イングランド王の縁者であり、アーサー王の父を祖とする「ロカ・サラダ」の家系なんだそうだ。これは初めて言及されたので「後付設定」な気がする ^^; このロカ・サラダ一族からギリシャに来ているのは、ティランと、従弟で従者のディアフェブス、甥のイポリト、従弟のブランシュ子爵。
    ティランと従弟たちは20歳くらいかな。ギリシャ宮廷ではアスタファニアちゃんが14歳なのでカルマジーナ皇女とプラエールちゃんも同じくらいだろう。
    こんな若者たちの間で恋愛事情がごちゃごちゃぐちゃぐちゃと絡み合う。そしてティランの活躍の舞台はギリシャ帝国から北アフリカへと移る。

    ❐恋愛事情
    ●ティランとカルマジーナ皇女
     ティランは2巻に引き続きカルマジーナ皇女に「こんなに愛してるんだから答えてよ、寝台に入れてよ。この愛に答えてくれないんなら一層のこと殺してよ。」と押しまくっている。
    それに対してカルマジーナ皇女は「ティランがいないとギリシャ帝国は負けてしまうし、ティランのことは愛しているけれど貞節は守りたいから急かさないでほしい。」という態度だったが、ティランの押したり引いたりがついに功を奏した!
    カルマジーナ皇女は「ティランを自分の夫にすること、自分の権利のすべてを譲渡する」と告げる。密かな婚約の印として同じ寝台に入ることに。ただしこの時点では抱き合ったり触り合ったりするだけで、最後までは至らなかった。
    そしてこの、一見叶ったかのような恋愛は、この後むしろややこしくなってしまうのだった。
    ●ディアフェブス(ティランの従弟)とアスタファニア(宮廷侍女でマケドニア女侯爵)
     2巻で、ティランとカルマジーナを立会にして寝台での行為を行い極秘結婚しているこの二人、3巻では正式に結婚しました。これによりディアフェブスは「マケドニア公爵」となり、ギリシャ帝国皇帝の親族になった。
    ●イポリト(ティランの甥)とプラエール・ダ・マ・ビダ(宮廷侍女)
     プラエールちゃんはなかなか明るくあけすけで行動派で現代っ子。イポリトのことを「好き好き好き!関係持ちたいって言われたらいつでも応えちゃう!」と公言している。ティランとカルマジーナ皇女の関係が進まないのを「さっさとヤッちゃいなさいよ!!」 (#`皿´) と積極的に橋渡しもする 笑
    ●イポリトとギリシャ帝国の皇后(カルマジーナ皇女の母)
     しかしイポリトは、実は密かに皇后を熱愛していたのだ!ナンダッテー読者も皇后ご本人も初めて聞いたぞ!そして皇后は「孫の年にも近い」イポリトを部屋に入れて愛人としての行為を楽しみまくるのでした。
    ●ティランとピウダ・ラプザダ(カルマジーナ皇女の乳母)
     ピウダ・ラプザダもティランを熱愛していた。そこで自分が育てた女主人であるカルマジーナ皇女とティランを別れさせて自分が愛人になろうと策を弄する。あの手この手でティランとカルマジーナ皇女に相手の悪口を吹き込み、ついにはティランに「カルマジーナ皇女が黒人のモーロ人奴隷と関係を持って堕胎までした」ということを信じさせる。
     物語ではピウダ・ラプサダは余計なことばっかり言う年増未亡人みたいな扱いだが、本来は美女らしいし皇女乳母なら相当身分教養高いはず。物語の恋愛の中でもピウダ・ラプザダの場合は財産とか関係なく純粋にティランの愛人(あわよくば妻)になりたかったんだろう。それにしたってこれほど育て子を陥れようとする乳母って初めて読んだし、応援もしないけど。

     そしてこの物語では全体的に他人から吹き込まれたことを信じすぎなんですよね。物語だから笑って読めるが、真実の証明のしようがなくて悪意の噂だけで人を貶められる、場合によったら殺せるって怖いよなあ。

    ❐騎士が死ぬとき
    ディアフェブスたちの軍勢がトルコ軍に大敗して捕虜になったという知らせも入る。ギリシャ帝国は「自分たちは殺されるか奴隷にされるかだ」と大混乱。
    こんなときに頼れるのはティランのはずなんだが、ピウダ・ラプザダから吹き込まれたカルマジーナ皇女の姦淫行為を本気にしてしまってショック死寸前だった。瀕死の床で告解まで済ませたティランを起き上がらせたのは、ユダヤ人老婆だった。
    老婆は勇敢な騎士というものを「名誉だけを目指して戦い恥をかくくらいならば死を選ぶもの。だからティランに聞こえるように兵士たちに大声を挙げさせて敵軍が攻めてきたように見せかければ、ティランの勇気が戻ってくるでしょう。(P340抜粋)」ということ。
    つまりティランはカルマジーナ皇女に裏切られたという「恥」で死ねるんである。だが敵を前にして一人でぶっ倒れているような「恥」をかくことを思えば生きる活力になるのだ。
    騎士がぶっ倒れたり死んだりやたらに好戦的だったりする理屈がわかった気がする。

    ❐プラエールちゃん、ティランくんに大喝!!
    ピウダ・ラプザダの言葉を信じたティランはカルマジーナ皇女から離れようとする。そこへプラエールちゃんが訪ねてきてティランの誤解を解くことに成功!しかし時と処が悪かった。ここはティランがトルコ軍との戦争に向かうための船の上、そして嵐が来て他の船は沈み、ティランとプラエールちゃんの乗った船も転覆しそうになる。ティランはカルマジーナ皇女に誤解したことを詫びられないこと、プラエールちゃんを巻き込んでしまった不運を嘆きプラエールちゃんに詫びる。
    すると荒れ狂う船の上でプラエールちゃんからの大喝!!

    <運命を責めてはいけません。責められるべきはあなたさまご自身なのです。なぜなら、愛するも嫌うも、運命が定めたことではないのですから。(中略)人間の自由意志で変えられることには運命の力は及ばないのです。では、何が原因でこんなことになったのかお知りになりたいですか?それはあなたさまに分別が足りなかったからなのです。あなたさまが当然の理を捨てて悪巧みにまんまとひっかかったのがいけないのです。富や権力や地位などは確かに運命が与えてくれるものです。しかし誰を愛し、誰を嫌うかということや、善行をなすか悪事を働くかということ、何を望み何を望まないかということ、それは皆、個々の自由意志に委ねられているのです。P366>

    プラエールちゃんも推定14歳くらい。彼女の言葉には喝采をあげてしまう。この時代、生活や命を保証するものはない。貴族王族だって戦争に負ければ奴隷になる。そんななか女性は女性として強い意思を持ってい生きているのだという声を聞いた気がする。

    ❐北アフリカのティランくん
    ティランやプラエールちゃんの乗った船は北アフリカの、現チュニジアのあたりに漂着した。
    北アフリカは国や首長たちによる戦争が行われていた。ティランは<首長のなかの首長>とよばれるモーロ人騎士に捕らえられた。だがティランの騎士としての才能を見出した首長はティランを捕虜ではなく頼れる戦士として遇する。
    軍を任されたティランの活躍により、首長側は勝利する。

    ❐プラエールちゃんも無事だよ!
    北アフリカに文字通り身一つで漂着したプラエールちゃんだが、親切なモーロ人を見分けて匿ってもらうことに成功する。
    民族同士や国同士では激しい戦争をするけれど、住民レベルでは「昔キリスト教の女性に助けてもらったから、そのご恩をこのキリスト教の娘さん(プラエールちゃん)を助けることで返したい」という交流が行われているんですよね。

    ❐王位継承
    ある事件のときにディアフェブスは妻のアスタファニアに向かって「ギリシャ皇帝を殴りころそうかと思ったよ。帝位にはティランか自分が即けばいいし」と告げた。
    援軍にきたばっかりのフランス貴族がギリシャ皇帝殴り殺して代わりに即位できるもんなのか。この時代のヨーロッパ王位継承って不安定だし、血筋も問われない、強くて他の人たちを説得させるディベートができればよいんだろうか。
    しかし北アフリカでの戦争では敵の王を裏切った兵士が「あなたの財産は父や親族から受け継いだのではなくて他の王の領土から略奪、強姦、惨殺して奪い取ったもの。そんな行為は神が怒る。私は神からあなたの罪に報いを与える使命を得たのに、あなたはまだわからないのか。」というようなことを言っている。
    そうだとするとやっぱり殺して奪うのは悪いという認識も合ったんだと思うんだが。

    ❐女性の貞操
    男女ははっきりと恋愛感情を告げし、既婚未婚に関わらず関係を持つことも悪いことではない。騎士は想い姫と寝台をともにすることを熱望するし、既婚女性が愛人を持つこともある。
    既婚女性の恋愛も語られる。ピウダ・ラプサダは「貞操を守らなければならない。姦淫するにしてもキリスト教相手でなければならない、神に対して申し訳が立たないし、恥ずかしい行為だ。」といい、ギリシャ皇后はイポリトからの初々しい告白に「告白とは良いものだ。」と伝える。
    女性が正式な結婚以外の関係を結んで社会的に非難されることと、愛人として問題ない扱いの線引がよく分からん、公然の秘密であっても暴かれたり正式に訴えられたらダメなんだろうか?

  • 3巻ではますます入り乱れる恋愛模様。皇女カルマジーナの乳母ビウダ・ラプザダがティランに横恋慕、皇女との仲を引き裂こうと画策したことで話はややこしくなり。2巻から引き続き、下ネタ大好き明るいエロキャラの侍女プラエール・ダ・マ・ビダが、結婚を許されたアスタファニアとディアフェブスの初夜をなんと皇帝様と一緒に盗み聞きしたり、相変わらず明るいエロ全開。別に誰も怒らず楽しんでるのがオープンでなんかすごい。この侍女プラエール、まるで関西のおばちゃんかというくらいのおせっかいキャラなのですが、でもアスタファニアや皇女が実はまだ14歳(!)らしいので、彼女ももしかしてそんなに変わらない年齢なのかもしれない。末恐ろしい。

    そんなプラーエルの手引きで、ティラン君は皇女様の寝室への侵入に成功!しかし騎士として、いくら両想いとはいえ寝てる女性の体を勝手に撫でまわすというのはいかがなものか。案の定、いざ突貫!というところで流石に皇女様が目を覚まして悲鳴を。聞きつけた意地悪乳母のビウダが騒ぎ立てたことで絶体絶命のティラン君、なんと窓から飛び降りて脱出するも片足骨折の惨状・・・いや自業自得だけどね。しかし懲りないティラン君、傷が治るや否やまたしてもプラエールの手を借りて皇女様の寝室へ!ええ加減にせえよ(苦笑)

    ティラン君は「大砲を前面に押し出して城に攻め入ろうと(※原文ママ・笑)」するなど、積極的に戦いますが「武力では城を守れない」と思った皇女様の泣き落としに合い、結局突撃は断念。このへんの場面のエロティックなのにユーモアがある絶妙の比喩や会話など、とてもセンスが良くて楽しい。慎み深く敬虔なカトリックである皇女様は拒否に成功しますが、どうやらダメなのは挿入行為のみで、それ以外はOKらしく、二人は朝までベッドでいちゃいちゃ。翌朝の二人の会話、姫「私の体のうちで、あなたの手が触れていないところはありません」ティラン「私の手に新しい経験をさせてやることができて幸せです」とか、なんかエロオシャレ(笑)

    さてそんな二人の恋とは別に、ティラン君の従者イポリト君は皇后さま(皇女の母)への想いを募らせており、なんと、まさかの口説き落としに成功!皇后さまともあろうお方が、あっさりと息子のような年齢の若者に身を任せてしまいます。まあ親子ほど年が違うといっても、皇女で14歳、当時は結婚も出産も早かっただろうから、この皇后さまもまだアラサーくらいなのでしょう。同様に、自分の乳で育てた皇女様の恋人ティランに横恋慕してあれこれ卑劣な罠をしかける乳母のビウダも、乳母という言葉の響きから想像するより全然若く、皇后さまと同じくきっとアラサー。どちらもまだまだ女盛りよ!って感じなんでしょうね。とはいえ、皇后さまのほうは不倫、そして乳母ビウダのゲスなやりくちときたら!

    そしてビウダの悪巧みに引っ掛かり、まんまと騙されたティラン君、愛する皇女様がモーロ人の奴隷とやりまくって堕胎までしたという話を信じ、傷心のまま苦戦中の味方の待つ戦地へ赴くことに。しかしここでも大活躍のエロ侍女プラエール、ビウダの策略を暴きティランの誤解を解くも、皇女様の許に戻る前に出港前の船が嵐に巻き込まれ船は難破、アフリカまで流されてしまう。一方ティラン君も難破からなんとか生き延びて、モーロ人に助けられて今度はアフリカで大活躍。終盤はギリシャからアフリカ編へ。

    ところで全4巻一気読みしたかったので4巻発売日までに3冊読み終えるよう逆算してスタートしたのだけど、章だてが細かく翻訳も読み易かったので予定外の勢いで読破してしまい、4巻出るまでもう少し待たなくてはならない・・・。個人的にはティラン君よりも、もはや準主役の侍女プラエールがどうなるのか気になる。

    • yamaitsuさん
      mkt99さん、こんにちは!

      機会があれば是非、実践してみてください(笑)
      何百年も前の本ですが、とても面白くて勉強になるので、ぜひ...
      mkt99さん、こんにちは!

      機会があれば是非、実践してみてください(笑)
      何百年も前の本ですが、とても面白くて勉強になるので、ぜひこの本を読むこともおすすめします!
      2017/01/23
    • 淳水堂さん
      yamaitsuさん こんにちは

      最初全4巻と知ったときは読めるか不安だったのですが、yamaitsuさんの言う通り「章だてが細かく翻...
      yamaitsuさん こんにちは

      最初全4巻と知ったときは読めるか不安だったのですが、yamaitsuさんの言う通り「章だてが細かく翻訳も読み易」いのでスラスラ読めますね。
      現在四巻もほぼ読んだのですが、読むよりレビューが大変かも 笑

      そうそう、私のレビューには入れられなかったのですが、ティランの足の骨折も、いままでの決闘や戦争の怪我より酷い書き方で「なにやってんのよ」ですよね^^;
      しかしこの時代、恋愛も生きることに必要だったのかなあと。ギリシャ女性からしたら、恋愛の意味ももちろん重要だけれどもティランたち強い兵士を繋ぎ止めなければ自分たちが危ないので、恋愛駆け引きも命掛けですね。
      戦争より恋愛で死にそうなティラン君へのプラエールちゃんが、手討ちにされるかもしれないのにはっきり申した姿とその内容が格好良い!!

      そしてこちらでのmkt99さんとのお話しも楽しい。
      円軌道さんも長文レビューだったけど読みやすいですよね。。最近いらっしゃらない方がずっと昔に書いたレビューを見かけると今でも「いいね」押してます、せめて気持ちが届くと嬉しいなあ。
      2023/09/16
    • yamaitsuさん
      淳水堂さん、こんばんは!

      結構分厚い全4巻、最初は腰が引けましたが、やっぱ読み継がれる名作って圧倒的に娯楽作として面白いんですよねえ。...
      淳水堂さん、こんばんは!

      結構分厚い全4巻、最初は腰が引けましたが、やっぱ読み継がれる名作って圧倒的に娯楽作として面白いんですよねえ。ドン・キホーテが愛読する気持ちもわかります(笑)

      プラエールちゃんは良いキャラですよね!とても14歳とは思えないほど人生経験豊富ですが(笑)主役のティランよりよっぽど魅力的!

      ブクログ通じてだけの交流ですが、お見掛けしなくなったレビュアーさんもどこかで楽しく読書されてるといいなと時々思い出します。私自身も父の死→母介護のため東京から京都に引っ越し&転職と重なった時期は、もうブクログには戻ってこれないかもと思いましたが、みなさんもきっと人生の転機で大変だったりするのかもしれませんね…。
      2023/09/16
  • 敵(イスラム民族)との緊張感を保ちつつ、直接戦闘がない間は、騎士はやることがない。とすれば、恋物語となる。

    皇女に一目惚れしたティランは、待女たちに唆されて夜這いをかけるが、未遂に終わる。結果、逃げ出しに失敗し足を複雑骨折する。そして、次々におこる、恋愛騒動。これが非戦闘時の騎士の姿なのでしょうか。

    皇后も息子のようなイポリト(ティランの甥)と不倫をする。このとき、彼にその覚悟を迫る。「気持ちを強く持ちなさい。決心が弱いと、いろいろな危険が見えてくる」と。そして、ここで決意したことが、最終的に彼がギリシャを治める時の礎になっていくような気がする。
    一介の騎士(騎士にもなっていないのか?)から、皇后の相手としての将来の立場に向けて。

    皇帝が息子を戦闘で亡くすシーンがある。「帝冠を被り直し、皇子を失った悲しみと辛さよりも、騎士道に則った立派な死に様であったということを聞いた喜びの方が大きい」と語る。武士道もそうですが、悲しい立場ですね。

  • ギリシャ帝国を舞台に展開するティランと愉快な仲間たちの恋愛模様。これ、軍記 物じゃなくて宮廷文学だと思うと納得ができる。意馬心猿の情が止まらないティランと、好きだけど最後の一線は守りたい皇女。恋愛脳の友人として両者をたきつける皇女の侍女と、ティランに横恋慕する年増の乳母。挙句の果てにティランの家来がギリシャ帝国の皇后と不倫。お前らギリシャ帝国の危機はどこに行った。挙句の果てにトラブルで出陣もままならない事態に。怒涛の三巻であった。

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