なつかしい時間 (岩波新書)

著者 :
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004314141

感想・レビュー・書評

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  • 真っ直ぐで明るい言葉が、今必要なんだと思う。。。

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    「言葉、風景、人たち、本……。この国の未来にむかって失われてはいけない大切なもの。20世紀の終りから21世紀へ、そして3・11へという時代に立ち会いつつ、再生を求めて、みずからの詩とともに、NHKテレビ「視点・論点」で語った17年の集成。 」

  • 付箋をつけはじめたら、全ページになってしまう本。全付箋本。じっくりゆっくり2ヶ月ほどかけて読んだ。んで計算したわけではないけれど、本日、2021最後の日、読み終えた。

    NHKの『視点・論点』で語られた51のメッセージ。
    併読していたオードリー若林さんの本とも、内容がつながっていた(と思う)。
    ひとりひとりがこの本に書いてあること、まさに今、見直さなくてはならないことを意識してゆけば、日々は豊かになり、未来は明るい、きっと。

    この本は2013年に出版され、著者は2015年にこの世を去っている。けれど、いま、長田さんに聞きたいことのこたえは、ほぼこの本の中に書かれている。唸る。すごい。風景を、眺めを、揺り動かされる心を、その心から生まれる言葉を、大切に育んでいこう、そんなことを思わせてくれる。

  • 1日がめまぐるしくなった、この時代だからこそ立ち止まって考えたいと思った
    急がずじっくり過ごしていきたいですね_φ(・_・

    2021-9-6 ☆4.8

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/687187

  • 「だから、/何をいいうるか、ではない。/何をいいえないか、だ。」と書き留めた長田弘は、まさにこの矛盾というか「間」を生きようとした人ではないかと考えてしまった。言葉を重んじつつ、言葉で語り得ない事柄(つまり沈黙の重み)をも大事にする。人々の間で交わされる約束事を守りつつ、そこで明示されない不文律についても注意を払う。そうした姿勢はまさに「イエス・ノー」ですべてがクリアに処理される今において分が悪い。事実、私自身疑念や異論を抱いたエッセイもある。しかしだからダメなのではない。逆にその弱みの中にこそ魅力がある

  • NHKの番組「視点・論点」をまとめた一冊。今の時代に疑問を投げかける。言葉や風景や本などについて、古き良き忘れ去られそうなことや新しい時代のあり方など、大事なことじっくり考えてみるまさに視点と論点。流されないこと。自分自身でよく見てよく聞いてよく感じてよく考える事。だな。

  • 読書をする習慣とは読むだけでなく手元に置いておく、生活の中に本を溶け込ませるだけでも読書力は鍛えられるという。この言葉には読書への敬意を感じた。
    現代人はデジタル化が進む中で日常の風景を感じ取る能力が低くなっている感じた。これは精神衛生上よろしくないのではないか。時には立ち止まり何もしないで過ごすことの大切さを教えてもらえた。

  • 便利な生活へと成長し続け、次第に忘れらていく感受性。
    スマホを持ち歩き、気がつけばデジタル中毒の自分。
    言葉・風景・本・習慣等のなかから生まれる大切な時間を歳を追うごとに感じ取れなくなっていました。
    そんな忘れられていた大切な時間を蘇らせてくれる1冊です。
    著者の長田さんとこの本を買って勧めてくれた彼女に感謝したいです。

  • 20年前の本。何度か手にした。ゆったりして、充実、した時間。人として本当の時間とは?いろいろ考えさせられる。何か、時間にせかされて、何もしないで1日がら終わる。そんな日を過ごしていて、部分読み直してみた。

  • 2020年12月15日購入。

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著者プロフィール

長田弘(おさだ・ひろし)
1939年、福島県福島市生まれ。早稲田大学第一文学部独文専修卒業。詩人。65年、詩集『われら新鮮な旅人』でデビュー。98年『記憶のつくり方』で桑原武夫学芸賞、2009年『幸いなるかな本を読む人』で詩歌文学館賞、10年『世界はうつくしいと』で三好達治賞、14年『奇跡―ミラクル―』で毎日芸術賞をそれぞれ受賞。また、詩のみならずエッセイ、評論、翻訳、児童文学等の分野においても幅広く活躍し、1982年エッセイ集『私の二十世紀書店』で毎日出版文化賞、2000年『森の絵本』で講談社出版文化賞を受賞。15年5月3日、逝去。

「2022年 『すべてきみに宛てた手紙』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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