精進百撰 (岩波現代文庫 文芸 25)

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  • Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784006020255

感想・レビュー・書評

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  • 「土を喰う日々」という本が好きだったので、こちらは手にすることがなかった。なかなかに沁みるいい本だと思う。砂糖をよく使うのが私には馴染めない。
    料理に関する本は世の中に山のようにあるけれど、その中にあって、この本は出色の出来と言える。料理のことを書いている本で素材についてきちんと書いている本のなんと少ないことか。素材なくして料理の話をすることは実際、あり得ない。この本はこの素材というのがあって料理を書いている。当然と言えば当然だが、そこが沁みる。
    さらに自身の料理をとても気に入っているのがよく判る。だから断定の表現が多い。そこもいい。謙遜ではなく喜びを語っている。気持ちがいい。

  • 私は,米塩の資とし,山菜と畑の作物を喰い,心臓を病みつつ,八十坂を登ろうとしている−突然に襲った心筋梗塞.長期入院からの回復の日々,信州の山居暮しで目をひらかれた精進料理の世界.土と遊び,畑と相談しながら調理した数多くの料理のなかから,100点を選び,レシピ,カラー写真とともに紹介する.

著者プロフィール

少年時代に禅寺の侍者を体験する。立命館大学文学部中退。戦後、宇野浩二に師事する。1959(昭和34)年『霧と影』を発表し本格的な作家活動に入る。1960年『海の牙』で探偵作家クラブ賞、1961年『雁の寺』で直木賞、1971年『宇野浩二伝』で菊池寛賞、1975年『一休』で谷崎賞、1977年『寺泊』で川端賞、1983年『良寛』で毎日芸術賞を受賞する。『金閣炎上』『ブンナよ、木からおりてこい』『土を喰う日々』など著書多数。2004(平成16)年9月永眠。

「2022年 『精進百撰』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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