- Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022509987
感想・レビュー・書評
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とっても不思議な女性のお話。
有名な紀行作家を父に持ち、小さい頃旅先で、人の肉を食べた経験を持つ定。人の顔を見ると福笑いのように目鼻口眉を動かさずにはいられない定。
編集者になった定と色々問題ありの作家さんたちとの関わりも面白いけれど、それよりこの定本人の生い立ちが読むのがキツいぐらいグロテスクで強烈で、ストーリーのポイントが少しどっちつかずの感じが。
この、純粋すぎる(端からみるとかなりの変わり者)キャラクターは、『リアルシンデレラ』の泉とすごく似てる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
最後そこかい!って思ったけど、なんか主人公の救われてる感がちょっと幸せ。
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なにがなんだかわからないけれど面白い。
ぐいぐい引っ張られる。
最後までわけわからないけれど。
レビューもかけないくらい。
定とテーの会話が素敵。
定と小暮しずくの会話も素敵。
定と守口廃尊の会話も素敵。
定と武智次郎の会話も素敵。
いいなぁ。 -
最後のストリーキングは何だったのだろう。
いままでまとっていた殻を破ったということ?
変な女に変な奴が寄って来て、仲良くなって、ただ、常識的な小暮しずくと仲良くなって、普通に恋をして、めでたしめでたしかと思ったら、なぜ?けは常識的で、白けてしまった。
マルキドサドは読んで見たくなった。 -
※食事をしながら読まないことをおすすめします。
「ふくわらい」という紙の上の平坦なところから、
じょじょに感情が立体的になり、
自分を包んでいた壁を取り払い、
他人と心を通わせ、他人を愛し、
唯一固有の「私」の姿を獲得していく・・・
そんな定の進化の物語。
それまでは言葉を紡ぐ人のサポート役であったり、
傍観者だった定が、人に観られる側に変わる、
生命力がほとばしるラストシーンに、心を打たれた。 -
なんかいいなこの話。あざとさもあるけど愛すべき人物ばかり。読み始めは不気味だった定が後半は愛しくて読み終わるのが勿体無いのに止められなかった。力強いよ。
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なんのリサーチもせずに図書館に行ったので何を借りるか散々悩んで、顔馴染みの司書さんにオススメ本を尋ねて借りた一冊。
この作家さんは、司書さんに薦められなかったら、おそらく一生手に取らなかったんじゃないかと思う。
司書さん曰く、「変な作品だから好き嫌いが分かれると思う」ってことだったけど、確かに、変な作品だった。
お正月遊びの“ふくわらい”が大好きで、何かに憑かれたようにふくわらい遊びばかりしていた女の子が、その感性のまま大人になり編集者の仕事に就いて、奇人変人な作家や同僚などと関わっていくうちに、少しだけ自分の殻を破るという、ざっくり言うとそういう物語。
写実的というよりは抽象画っぽい作品で、寓話的。
だけどファンタジーではない。
嫌いじゃない。
展開が気になって、わりと一気に読んだ。
でも、すごくワクワクするかと言うと、そんなことはない。
もう一冊くらいはこの作家さんの作品を読んでみようという気になった。 -
不思議な話で、こんな人が身近にいたら、お近づきにはなれないかもと思いつつ、なぜかするすると読んでいった話。
あたたかな読後感。
西加奈子さんは初めて読みました。
『カバー装画 西加奈子』と書いてあるのですが、西さん、絵も描かれるのですか?西さんの絵も好きです。 -
プラタナスが恥ずかしそうに揺れるさま…って言葉 好きです。