- Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022509987
感想・レビュー・書評
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今まで読んだどの本とも違う異色なお話
気持ち悪いことやありえないことや訳わからんことばっかりなのに、読んでてしっかり情景が浮かぶ文章すごい
西加奈子デビュー詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「2013本屋大賞 5位」
九州産業大学図書館 蔵書検索(OPAC)へ↓
https://leaf.kyusan-u.ac.jp/opac/volume/1121962 -
#宙に舞う私の鼻よ戻り来い苦くて硬いからだを生きる
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優しい人たちの優しい話。初めて読んだ西加奈子作品で、大好きになりました。
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いつも心に守口廃尊と鳴木戸定を置いておきたい。様々のことを相談したり、意見を交換したりしたい。
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マルキ・ド・サドをもじって名付けられた
書籍編集者の鳴木戸定
彼女のひたむきさは、誰をも幸福にする
らしい
読んでみた感想は、そうかな?
書籍編集者の鳴木戸定のぶっとんだお話
父はほとんど家にいない紀行作家でとても変わった人である
その父に連れられて、まじないをしたり、裸で暮らしたり、動物に襲われるような世界を旅した経験を持つ定
彼女の趣味はふくわらい
そのままの福笑いもするが彼女は現実の世界でも
なまめかしい表現や常識を逸脱した行為
そんな彼女も人とのかかわりの中で成長していく
好きな人もいるだろう
嫌悪感を示す人もいるだろう
賛否両論あるだろう
確かにひたむきでものすごく変わった定と
その周辺のとっても変わった人たちの
少し心温まる かな~? なお話 -
圧倒的にインパクトが強い異色作。個性的で滑稽で、でも愛すべき登場人物たち。これだけフリークスで満たせる西加奈子さんの慧眼と力量は、やはり希有なものだと思います。ラストシーンでは主人公なりの「ふくわらい」を完成させて、ものすごい境地にたどり着いています。最後まで読むと意味があることが分かる、著者自身が描いたカラフルな装画が印象的です。
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冒頭部分を読み出した時に、「これはど偉いキツい内容になるのか?」「惨殺事件でも起きるのか?」と勝手にミステリかオカルトなのかと思ってしまった。
しかし、ど偉い物語である。家庭環境から想像の遥か上を超えている。生活の一部とも言える、「ふくわらい」。
読みながら寝落ちしたせいか、取り外された目をはむはむされたり、口を握り潰されそうになり必死で「やめてやめて!」と抵抗する夢を見た。
何がそんなに嫌だったのかと考えて気付いたのだ。
ひとつひとつのパーツや配置に不満があったとしても、私は私の顔が好きだ。私が生きてきた結果としてできた顔だからだ。だから誰にも弄ばれたくない。個々人の顔には歴史が刻まれている。
ラストシーンに目をむいたのだけど彼女が「美人」なのは間違いない。無垢な心と内側からあふれる光がまばゆいその人をこそ「美しい人」と呼ぶのだから。
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記録
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かなり変わった主人公。
父親の肉を食べたことがあり、人の顔を見ると福笑いをしたくなる。
出版社に勤めるこの主人公は、時には祈り始めたりと普通という言葉が当てはまらない人だが、冒険家だった父親の影響を受け、人の内面に向き合う力を持った人。
主人公が日常生活で会う人も一癖も二癖もある変な人達だが、この主人公と関わりあうことで、自分という人を受け入れることが出来るようになっていく。
西加奈子らしい人の心の動きが読んでいて気持ちよい本でした。