選書918 病から詩がうまれる (朝日選書)

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  • 朝日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022630186

作品紹介・あらすじ

【文学/日本文学】医学の進歩だけでは老・病・死の苦しみは救われない。ロングセラー『「痴呆老人」は何を見ているか』の著者は、患者の終末期に寄り添いながら、詩歌でしか表現できない悲嘆、安堵の心に触れる。釈迦、良寛、一茶、神谷美恵子、江國滋……。

感想・レビュー・書評

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  • 死にゆく人を見つめた医師が、自身の趣味である俳句や有名無名な方たちの詩歌を交えながらつづったエッセイ・・になるのかな?
    正岡子規が病床でも結構しっかりいろんなものを食べていたのには驚いた。
    熊本の人間としては、水俣病に携わった原田正純医師らのお名前を見つけられて、感慨深いものがあった。
    筆者のお母さんが丙午と言うのも私的には興味深かった。

  • 歌には、率直な心情があって、病を語るのに素晴らしい素材だ。

    老いと死、病に関するエッセイ。

    雑駁だが、味わい深い。

    小林一茶が良かった。

    ・車椅子一つ年とる花見かな
    ・命かな書くこともなき初日記
    ・キリンの出産に立ち会う人びと
    ・痛みの本質は痛みが身体と精神と霊を全人化することにある。
    ・言葉の網の間隙を満たすものは祈りである。
    ・ガンの痛みを感じなくなる恵みとしての認知症

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著者プロフィール

1935年生まれ。東京大学医学部卒。77年ハーバード大学公衆衛生大学院修了。東京大学名誉教授。医学博士。79年から長野県佐久市の「認知症老人・寝たきり老人」の宅診に関わるようになる。その後国立環境研究所所長を経て、現在は東京都立松沢病院と桜新町アーバンクリニック非常勤医。著書に『人間の往生』『終末期医療』『痴呆の哲学─ぼけるのが怖い人のために』『「痴呆老人」は何を見ているか』『病から詩がうまれる─看取り医がみた幸せと悲哀』『環境世界と自己の系譜』『いのちをもてなす』など多数。

「2014年 『講座スピリチュアル学 第2巻 スピリチュアリティと医療・健康』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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