冷蔵庫で食品を腐らす日本人 (朝日新書059)

著者 :
  • 朝日新聞社
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感想 : 43
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022731593

感想・レビュー・書評

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  • 文体の好みは分かれるだろうが、著者ならではの視点で
    食を取り巻く状況がまとめられ面白い。
    固定観念を払拭したり、自分の嗜好を柔軟にするのに良い。

    実際に根ざした有益な視点等が多い。

  • 前半部分は現在の日本の食生活について書かれている。
    冷凍食品や食材のストックは無駄であるという意見に、目からうろこだった。
    「しまつの掟」は当たり前だけど、できていない部分が多くて非常に参考になった。
    ・調理台にものを置くな。
    ・使わぬ道具はしまつする。
    ・流しに物を置かない。使った道具、器はその時・その場で荒い、水切りに移す。
    ・台所道具のメンテナンス
    ・台所の洗い道具は乾燥させる。
    ・食品保存編−水分を抜く。
    ・足りないくらいしか料理するな。

    後半部分の日本の食の変遷も、知らないことばかりでとても面白かった。
    実体験含めての話だからこそ、説得力がある。

  • 最初は「はん、結局これもキャッチーなタイトルだけで内容はたいしたことないんぢゃん」と思いきや、おーのー。食品保存の具体的な話はいらないと思ったが、その後の沖縄の食文化や築地などのメディアの戦略の話なんてなかなかよかった。

  • 2007/12/1 読了
    小さい頃から培われた食への姿勢から、食料自給率40%をきった今の日本に警鐘を鳴らしている… 牛一頭育てるのに膨大な水の量が必要であることに驚いた。
    この本を読んで、我が家の冷蔵庫も、綺麗になりました。

  • “食”に対する著者の鋭い指摘。
    「食の下克上」など、今まで全然知らなかった歴史を知ることができて面白い。

  • タイトルから内容はまあこんなものと理解したつもりだったのだが、それはほんの序の口。濃い話が鋭くかつ楽しく次々と展開され、飽食に慣れきった生活を反省させられることしきり。ものすごく感性の鋭い著者だ。「農なんか症」にはネーミング大賞を贈呈したい。

  • 贅沢に慣れてしまった。もっともっとと欲望が増大している気がする。それを成長と捉えて良いものか?成長の方向を間違えているのではないか。
    必要なだけの食べ物があれば良い。新たな資源を使ってものを生産するより、今あるものに手を加えながら暮らす方がいい。筆者と同感。

  • 食の自立という点では、耳の痛い話が多かった。
    とりあえず、包丁やお玉の柄もしっかり洗い、まな板には熱湯をかけるところからはじめよう。

    不登校の娘さんが筆者の所で魚をさばくことを学ぶという話は、どこかで読んだことがあるのだけれど…さてどこだったか。

    巻末の方のバイオエタノールの話などは、刊行から十年弱でまた状況が変わったのかな、と思う。
    こういう話はわずか数年で古びてしまうんだな、と変なところで感慨を覚えた。

  • タイトルがまさに我が家!?と思う位衝撃的。最近になって断捨離、シンプルライフは定着してきたけれど、著者はそんな流行になる前からしっかりと実践してきたんだなぁと尊敬。自分のからだをつくる、しいては暮らしをつくる料理って、だれにとっても大切なものなのよねと、読んで反省、背筋をただしました。

  • 「食」について、考えさせられる本です。

著者プロフィール

1956年、福岡県生まれ。食文化研究家。著書に『国民食の履歴書――カレー、マヨネーズ、ソース、餃子、肉じゃが』『刺し身とジンギスカン――捏造と熱望の日本食』『台所に敗戦はなかった――戦前・戦後をつなぐ日本食』『昭和珍道具図鑑――便利生活への欲望』(いずれも青弓社)、『食育のウソとホント――捏造される「和食の伝統」』『食のリテラシー』(ともにこぶし書房)、『食べかた上手だった日本人――よみがえる昭和モダン時代の知恵』『食ベ物の声を聴け!』(ともに岩波書店)、『冷蔵庫で食品を腐らす日本人――日本の食文化激変の50年史』(朝日新聞社)など。

「2023年 『幻の麺料理 再現100品』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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