コンサルタントの習慣術 頭を鍛える「仕組み」をつくれ (朝日新書 167)

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  • 朝日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022732675

感想・レビュー・書評

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  • 良い習慣を続けることの重要さを思い出す時に読む本

  • 日々自分に投資となるような、よい習慣をもちたい。
    では、習慣化する、持続的にするには・・・
    そういった、良い「仕組み」を作るということの有意義さと、
    様々な局面ごとの実践法について、著者の経験を交えて述べている。

    例えば、ごくシンプルな原理、
    「楽しくなければ続かない」をもとに、
    やっていて面白い、と思えるための方法や、
    それに関するモデル化と応用が紹介されている。
    「百段階段」のモデルは、本当に何にでも応用可能。
    ここらへんの記述は、フロー理論につながっていると思う。

    考える習慣 の部分では、
    たとえば「論理的指向の末のコンセプト思考」。

  •  売れっ子経営コンサルタントが、仕事の経験をふまえて「習慣マネジメント」術を説く本。

     よい習慣を身につけ、悪い習慣をなくすこと――成功するための要諦は、けっきょくそれに尽きるのではないか。
     あらゆる努力を「無意識のうちに行なう習慣」化し、あらゆる悪習を生活から排除できたら、どんな分野であれ成功しないはずがないではないか(資質がよほど劣悪でないかぎり)。

     我々が「自分を変えたい!」と言うとき、その「変える」とは行動習慣・思考習慣を変えることにほかならないのだ(整形手術を除けば)。

     ……ということをつねづね考えていて、そのために役立つ本を探しているのだが、なかなかよいものがない。「○○の習慣術」と題された本は山ほどあるものの、その多くは空疎な精神論であったり、「幸運をつかむ習慣術」みたいなオカルトまがいだったりする。
     私が読みたいのは、あたかも筋トレのメソッドのように合理的・科学的に「習慣化メソッド」を説いた本なのである。

     その点、本書はかなりいい線いっている。いま流行りの「仕組み本」のテイストで書かれており、ヘンな精神論が混入していないからだ。

     章立てはこんな感じ。

    序章 コンサルタントの習慣術とは何か
    1章 習慣をマネジメントする
    2章 「考える力」を磨く習慣術
    3章 「主体的な行動力」が身につく習慣術
    4章 「新たなものを創り出す」習慣術
    5章 「打たれ強い人」になる習慣術
    6章 「人を動かすリーダー」になる習慣術

     このうち、4章までは素晴らしい。ちりばめられた具体例やたとえ話も的確で、本としてよくできている。

     ところが、5、6章で一気に失速。
     この2つの章は“チームで行なう仕事における習慣化”がテーマとなっているのだが、読んでみると、習慣化とは関係ない陳腐な組織論、リーダー論になってしまっている。
     いちおう「習慣化」という言葉は出てくるものの、いかにも取ってつけたよう。「おいおい、最後の2章だけ別の本になってるぞ」と苦笑してしまう。

     「経営コンサルタントらしさ」を出そうとしてか、無理やり組織論に話をもっていった印象。しかし、「習慣マネジメント」について語る切り口は、組織論以外にもいろいろあったと思う。

     たとえば、メンタルヘルスを保つためにも習慣マネジメントは重要だ。
     楽観主義の研究で知られる米国の心理学者マーティン・セリグマンは、「楽観主義は生まれつきの性格ではなく、トレーニングによって身につけることができる」と述べている。それは、言いかえれば「楽観の習慣化」である。
     「楽観の習慣化」ができれば、うつ病の予防や改善にも役立つはずだ。

     そのような角度から、「心を強くする習慣術」を説く章があってもよかった(5章の「『打たれ強い人』になる習慣術」はてっきりそういう内容かと思ったら、違った)。

     とはいえ、4章までは一読の価値がある好著だ。

  • 【良い習慣を続けるコツを学びたい方へ】

    目標を立てて決心して、とにかく頑張る。
    これでは習慣化の成功は難しく、そのコツとして
    「習慣化のプロセスをマネジメントする」を言う発想と技術の書。

    ポイントは、
    ①自分の現状を正しく把握し
    ②前倒しの準備を怠らず
    ③それを愚直に継続する
    と言うプロセス。

    この基本の解説に加え、
    「考える力」「主体的な行動力」「リーダーシップ」を
    習慣により手に入れようとする例を展開。


    (以下、備忘録)
    「人は自分が見たいと欲する現実だけ見ようとする」しかし、
    問題は、自分が見ようとしない所で起きている。だからこそ、意識的に現実を直視しようと
    する人だけが、問題意識を持つことが出来る。

    考える力をつけるためには、日頃から「考える習慣」を持っておくことが条件
    考える習慣の基本は、整理・分析・判断する軸を持つこと。
    「センス」とは考える力、考える習慣によって磨かれる、習慣的に物事を判断できる能力
    良いセンスは、優れたセンスは、経験、実践、そして考える習慣によって、はじめて身につく。

  • まず始めに、あらゆる仕事がコンサルタントとしての性格があるかもな、と言うところから自分の仕事を捉えなおして読み進めるといいかと思います。
    進化するには習慣をマネジメントする、っていうのが大事なんですよ、というのが主題です。
    参考になります。

  • ・1日1冊ビジネス書を読書、ビジネスレポートも
    ・企業参謀 けあだ、コンサルティング・マインド け
    知識の習得⇒マインド&スキル化⇒知識の習得⇒マインド&スキル化⇒実践

  • 正直、目新しいほとはほどんど書かれていなかった

  • 本として感動したかと言われれば、ふつう。

    内容で役に立てたいのは下記。

    ・習慣化は目的もそうだが達成のための手段をしていること、している自分が好きじゃないと続かないこと。→達成までの道のりは長く苦しいので、その過程を楽しめないと辛いなと思った。また、本で出てくる「仕事は選べなくてもやり方は選べる」というテーマとも関連して、その過程自体を楽しむかどうかも自分の姿勢にかかっている面があるだろうから、意思をもって楽しみを見つけながら取り組むことで習慣化もしやすいのではないかと思った。

    ・仕組みのトヨタ、仕掛けのホンダ、というのは本当かわからないが、区別としては面白いと思った。とにかく仕組みを作って習慣をラクーにすることが重要なんだろう、という点反論はない。

    ・見える化という言葉はよくあるが、つまり現状の言語化と、その現状を作った原因の特定、また未来の予測の言語化と、目標に照らしてみえる課題への対応など、とにかく現実に関する自分の視点での描写をする、ということが見える化なんだろうなと考えた。よく、Salesforceかなんかでデータを集めてきたものなどあるが、それだけだと見える化は片手落ちで、そのデータをある観点からまとめて、意味のある情報に落とし込んだとか、それが見える化なんだろうなと思った。自分の仕事でもチームの管理に関してあまりいいまとめ方ができていないが、それは目的意識が足りていないからなのかもしれないと思ったりした。

    ・習慣化のためには焦らないように事前に準備する、というのも面白い(ランドセルサイクル、という言葉で表現されていることの意訳)。とにかく無理してでもやる、という話じゃなくて無理しなくていいように早めにやっちゃう、というのが習慣化のポイントなのか、というのは結構いい気づきだった。また、2年後の予定までカレンダーに入れちゃえよ、というのもいいアイデアである。早くプライベートにせよ何にせよ抑えちゃうのがいいのは当然で、だったら早く抑えてそのための準備までしちゃう方がいいに決まっている。そしてこの姿勢はいろんな細かな仕事にも適用できて、早く抑えてやっちゃうのがよくて、そのあと余裕を持って見直せる時間がある方がいいというのも当然だ。
    →だが、ギリにならないと頭が働かないという現象がある。その原因は端的にギリにならないと真剣にやらなきゃいけないことについて深く考えるのが面倒で周辺のどうでもいい簡単なことばかり先にやってしまうことである。とにかく要点ファーストという風にするのがこの点の解決策だが、アウトプットから考える、目的から考える、など、そこら辺のゴール設定がキモになる感じがする。。今後も追求したい論点だ。「どうやったらまず本質から取り組めるのか」。

    ・本も一冊読んでそれを軸に興味あるところをいろんな本から引っ張ってくるという読み方は、金がもったいないが結構いいなと思った。軸をとりあえず持っておくことは考えの整理のために、また効率的な物事の吸収のために役に立つと思った。学生時代から乱読して曖昧に物事をしたまま頭を散らかしていた。その点専門分野をちゃんと体系的に身につけている友人はいい感じにいろんな情報が森から木へ、幹から枝へと広がっている感じがあり、羨ましいと思っている。ある意味ないものねだりではあるが、やはり考え方の型となる守破離の守をまず探す、それもまた「習慣化」のように落ち着いて、まずはじめの一歩として楽しみ、また、ランドセルサイクルとして先にやらなければならないことと理解して事前準備と理解すれば無理なく一冊を落ち着いて読めそうだ。嬉しい学びである。

    ・高度化と効率化の違いを知らなかったのでなるほどなと思った。高度化PJは、質的により有用にその対象を使えるようにすること、ということなんだな。

    ・着眼大局、着手小局という言葉、イイ。千里の道も一歩から的な話で、当たり前であるが、複眼的思考というか、二つの観点を持てているのが、イイ。目の前のことだけやれ、でも、大きな目標を持て、でもなく、どちらも大事という姿勢がわかりやすかった。

    ・旅をするにせよ、社会貢献にせよ、「次世代へのバトンタッチ」を視野に入れるにせよ、空間と時間と意味の世界で、目の前のことや普段の生活習慣に関係していることよりもかなり大きな世界を視野に入れること、というのが新たなものを作り出す力の源になるのだろうと思った。なぜこの大きな世界でちっぽけなことをやる意味があるのだろうか、自分のこの広い世界における立ち位置は何か、という問いが自分の独自性の発揮に役に立ちそうである。自分の場合、家と狭い職場に閉じこもっているから、もっと広い世界を見、広く人と関わり、何が自分ではできるかという行動範囲と自分のキャパシティの範囲、視野を広げてその中でのポジショニングを考えていきたいと思った。

    ・来年からちょっとしたリーダーになっていく可能性があるので、その場合ビジョンシップとマネジメントシップが重要、という分け方は理解に役立った。現状の見える化ができ、チームの持つ力とその現状に与えられるインパクトの大きさとチームの意思とを考慮して目標設定をし、具体的にチームにわかりやすーーーい形で段取りを落とし込むビジョンシップと、そのビジョン達成のために役に立つマネジメントの仕組みづくり、チームメンバーのエンゲージメント、育成が必要、という話は今後使いたい。

  • 良い習慣は良い人生をつくる、というのはその通りだと思う。よく言われるようにプロは10000時間を何かに費やす。ただ習慣化するにはコツがあり、そのプロセスをマネジメントしなければいけない。

  • 2009/05/10開始⇒2009/05/15終了

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著者プロフィール

株式会社HRインスティテュート代表取締役会長

「2014年 『30ポイントで身につく! 「マーケティング思考」の技術』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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