「怒り」のマネジメント術 できる人ほどイライラしない (朝日新書)
- 朝日新聞出版 (2011年9月13日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022734136
作品紹介・あらすじ
本書は、「怒りをゼロにすること」が目的ではありません。そもそも、私たちはブッダを目指すわけではないのですから。怒りを感じてもいいのです。ただ、怒りの配分はしっかり見極めていったほうがいい。怒らなくてもいいことには、怒らない。怒るとしても、表現方法や場所を選ぶ。そのほうが人生ははるかに生きやすくなります。ムダな「怒り」は減らし、単に「怒る」という行動はやめる。それが「怒りのマネジメント」であり、本書の目的です。
感想・レビュー・書評
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アンガーマネジメントの入門書です。
アレルギーと同じメカニズムで起こる怒りに対して、即効性のある対症療法と長期的な体質改善の方法を提案しています。
コアビリーフという個人的なこだわりの調整、「なんで」より「どうしたら」のほうが非難なく建設的、アンガーログで自己分析、などの役立つ手法が盛り沢山です。
読みやすい筆致でスラスラと進みますが、活かせる情報が多く収録されていると感じました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
アンガーマネジメントの断片的な情報は耳にしていたが、やはり体系的に纏まった情報を読むと役に立つなと改めて感じた。
怒りとアレルギーの構造は似ていて、アレルゲンや怒りのきっかけの出来事それ自体が悪いのではなくそれを受け取る人間側に原因があると考える方法論で、解決方法も取り敢えずその場の怒りを抑える「対症療法」とそもそも怒らない体質に変える「体質改善」とでマネジメントを試みます。
方法論も実際行動するのは手が掛かりますが、やれば効果がありそうなもので、早速やってみたいと思いました。
ただ、全207ページ中、怒るのが損でマネジメント出来るのが得だとの説明に74ページも費やすのは前置きが少し長すぎる気がした。 -
2021年10月期展示本です。
最新の所在はOPACを確認してください。
TEA-OPACへのリンクはこちら↓
https://opac.tenri-u.ac.jp/opac/opac_details/?bibid=BB00491641 -
所要時間:2
印象的な文章:つまらないことで怒っている時間もエネルギーももったいないんです。これに気づいた瞬間から人生は好転します。
オススメ度:
身内 4
身内以外 4
過去の自分(20歳) 5
未来の自分(60歳) 4
子供が【30】歳のときに読んで欲しい
無駄にイライラしてしまい後悔することが多々ある。自分でマネジメントできてこそ、自己嫌悪にもならず周りからも好かれる存在になる。
アンガーログを付けて、どんなときに怒りが出てきてしまうのかをちゃんと分析していきたいとおもう。 -
自分は怒りっぽい性格ではありませんが、この本は普段怒りを表に出さない人でも、大変ためになると思いました。
以下、日々のちょっとした怒りに対しての対症療法。
- 魔法の言葉を唱える
- 10段階で怒りのレベルづけを行う
怒らない環境を整えるためには「お互いを理解し合う」こと。
お互いを理解し合うためには「自分をさらけ出す」こと。
怒りにエネルギーをさくのはもったいない。
そのエネルギーも時間も、もっと別のことに使えれば人生は好転する。
日々の「イラッ」を上手くマネジメントできれば、他人だけでなく自分の心も健康になれます。
書いてあることを実践していければいいなと思いました。
そして、この本を貸してくれた先輩に感謝です。
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怒りをアレルギーとする考え方に共感した。
怒りの点数化、怒りログについても面白い。 -
アンガーマネジメントについて。
仕事でもほとんどイライラしないので役に立ったかというと微妙なのだけど、おさらいとしてはとてもよかった。
怒りという情動をどのようにして「管理」していくのか、というあたりがとてもわかりやすく書かれていて理解しやすい。
情動の仕組みをビリーフを使ったモデルで説明してあるのだけど、これが理解しやすい。特にいかに怒りを自分から切り離すかというあたりは著者の考えがしっかりと伝わってくる内容でよかった。 -
アンガーマネジメントについて。
以前職場で研修を受けた内容とかなりかぶるところがあり、読み易かった。
・「対処療法」と「体質改善」
・怒っても得はない
・コワビリーフを変えよう
・怒りを感じた時にすべきこと色々
・「なんで」ではなく「どうしたら」
・怒りの出来事の、主語を「私」に
怒れない人ではなく、怒らない人になりたい… -
イライラを静める方法に関する本は何冊も読んだが、これが一番実践的。
アメリカ発祥の考え方らしく、怒りをなくす事を考えず上手にマネージ=コントロールするというのが発送の原点である。気持ちの持ち方だけではなく、具体的な"対症療法"と"体質改善"という観点から具体案がいくつか提示されており、自分にあったやり方があるはずである。アンガーログを記録し、そこから自分の怒りの傾向を知る。他人を変える、世の中を変えるなどという考えは捨て、自分を変える事が唯一の方法であるというアドバイス。納得である。
著者のいうように、人間の感情である喜怒哀楽の中でもっともやっかいなのが怒であろう。怒りをコントロール出来なければ、人間関係を破壊し、場合によっては人生をも破壊するだけのインパクトを及ぼす。実社会で成功を目指すにおいて、感情の中でもっとも他人への影響力が大きい、「怒り」を上手にコントロールすることは必須要件だ。 -
心のリソースを、「怒り」という感情に振り分けすぎないようにするための本。正しくマネジメント。
怒りの仕組みが知りたくて読んだのですが、そこはわかりやすかったです。
コアビリーフの考え方がおもしろい。怒りの源泉になる価値観。
私は「ごはんは温かいうちに食べる」「帰ってきたらただいま」みたいな、割とちょいちょいとしたところに軽いコアビリーフがあるみたい。なるほど。
本自体は、瞬間湯わかし器みたいに怒っちゃう人が想定されているようで、自分は想定読者じゃないっほいなーという気になりました。
自分は衝動的に怒鳴るタイプではなく、怒ると布団にもぐり込むタイプ。ただ、もやっとした感情が、最近、消えづらくなってまして。しかも、自分がなぜ、今、もやっとしたのか、わかんなかったりします。
その辺をさぐるための、いいヒント本になりそうです。