新書600 書く力 (朝日新書)

  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 1008
感想 : 95
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022737007

感想・レビュー・書評

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  • 最も印象的だったのは「いつか使えるものはないか、という視点で本を読む」です。もっとうまく書きたいと常日頃から考え、そのためにアンテナを張ることが重要と認識しました。

  • S図書館

    あれもこれもあるね、と談論をしている二人の情熱が、手に取るように感じられた一冊
    何十年と培ったノウハウのようなものを、手ごろな新書で読め、非常にありがたい

    1章 文章術といえば向田邦子氏
    2章 「それってどうなの主義」
    「文章読本さん江」斎藤美奈子氏
    「雨のことば辞典」倉嶋厚氏

    《抜粋》
    第1章構成の秘密ブリッジの作り方
    竹内18自分が分かっていることを書く
    起承転結のような構成以前に、まずは何を書くかをはっきりさせる
    テーマと自分つなぐ「ブリッジ」があるはず、それを見つける
    52池上式ブリッジ練習
    新聞のコラムの冒頭を読む
    結論はこうだなと先の展開を予測してみる
    コラムを最後まで読む、当たっていたらあなたの勝ち

    第2章本当に伝わる表現とは
    竹内90短文が書けるには削る練習しかない
    毎日文章を書いては削りそれを繰り返しているうちに、だんだん余計な贅肉が見えてくる

    第3章名文でリズムを学ぶ
    竹内146名文を書き写す
    2日に一度くらい、井上靖全詩集の北国という詩集の書き写している
    池上168文章のリズムを整うために体言止めは有効
    語尾をあえてた、た、た、と続けて、「繊細さ」と体言止めが来てリズムをがらりと変える

    第4章悪文退治
    竹内183したい、思いますは、二重の気持ちがはいっててひっかかる
    しましょう、参りましょうで十分

  • 文章を書き写す。自分ならどう書くか吟味するまで味わう。そういうことが大事だと再認識した。

  • 読んで知って得したこと3つ

    (1)失敗はネタの宝庫
    今となってはいい思い出となっているものを書いたり語ったりするといい。すべてできてしまう人間ほどつまらないものはない。転んでは立ち上がり、調子にのってはすっころぶ。それを笑って語れる人は、とても素敵だ。

    (2)書き写すことは最高の文章鍛錬
    池上彰さんも読売新聞の竹内さんも、文章を書き写し学んでいる。すごく書ける人が練習していて私が練習していないのは、とても変なことだ。そして、それで書けていないわたしは当然の結果だよねってなる。だから、すぐにはじめよう。

    (3)プロの真似をしたい
    池上彰さんは、普段は「です・ます」を多く使用する。その知識や専門用語を理解していなくても、池上彰さんの文章は読むスピードと理解するスピードがほとんど同じである。内容がつっかえずに、水を飲むようにスルスルととりこめることができる文章はとてもすごいこと。

    そのすごい人が「です・ます」を普段使っているなら、私も真似したいと思うのは滝の水が上から下へと流れるのと同じくらい当たり前のことですよね。

  • 【図書館】対談である。テーマと自分の間にブリッジをかける方法論が多い。自分のことだけでは人に伝わらないし、一方テーマだけでは自分が書く意味がない。テーマ×自分の合成が必要なのだろう。

  • 著者二人の知識量と自分の知識量に差がありすぎて、まずは使える知識のインプットが必要だと痛感した。それでも、書く力のエッセンスは理解できた。すぐ読めてしまった。名文で紹介されていた井上靖の詩が美しかった。もっと文章へのアンテナをはることを意識したい。

  • 池上さんの書く力の磨き方の本

  • ケンカのシーンを殴った、と書くより帽子がが飛んだと書く技術に感動した。書き方一つで面白い。

  • 今まで、対談しているおふたりの文章を読んだことはほぼなかった。

    読んでいれば、なお面白かったに違いない。

    おふたりが対談するなかで、文章に対する姿勢と読者への配慮、そして書くことへの愛情がよく感じられた。

  • 元来、あまり対談形式の本は好きではないのだけど、この本はおもしろかった。池上彰さんの文章について、読む速度と理解の速度がそろうことで、すらすら読めるという評があるが、対談においてもその特長がが現れているようです。

    テーマと読者の橋渡しになる構成や切り口、表現の豊かさを増すために、常に古事成語や文学・映画・身の回りのエピソードをストックしているという、プロの研鑽には頭が下がる。
    古賀史健の「書く人の教科書」にもあった、豊かな文章を書くための努力と、そのノウハウについて惜しみなく語られている。

    ジャーナリズムにいる二人ならではだと感じるのが、表現やテーマに対するメタ認知の力。
    対象を限定しすぎていないか、物事の評価を一面的にだけ捉えていないかといった、中立であるためのスタンスの取り方はさすがです。
    また、過剰な表現に酔ったり、押し付けがましくなっていないかなどの、読者との距離感の取り方など、あらためて意識したいものです。

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