新書600 書く力 (朝日新書)

  • 朝日新聞出版
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感想 : 95
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022737007

感想・レビュー・書評

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  • [三葛館新書 816||IK]

    SNSから就職活動の小論文まで、みなさまも多くの「書く」に触れていると思います。
    本書では、わかりやすい解説でお馴染みのジャーナリスト池上彰氏と、読売新聞の一面コラム「編集手帳」を長く担当されている竹内政明氏とが、「書く」ことをテーマにした対談形式で、そのポイントを紐解きます。
    さて、ではこの文章はいかほどか?本書で確認いただければと思います。

    レポートや研究論文の「書き方」については、本学蔵書検索(OPAC)で「論文作法」などで検索してください。


    目次----------------------------------
    はじめに
    第一章 構成の秘密―「ブリッジ」の作り方
    第二章 本当に伝わる「表現」とは
    第三章 名文でリズムを学ぶ
    第四章 悪文退治
    対談を終えて 
    ---------------------------------------
    (ぶどう)

    和医大図書館ではココ → http://opac.wakayama-med.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=88204

  • 後半は古典の文言を取り入れる方法など文章に親しんだ人向け。
    文章は誰に向けて書くかということが大切なので正直自分には少しレベルが高いと感じた。
    前半のどのように文章を構成するかなどはとても勉強になった。
    池上さんのように難しいことをわかりやすく説明できるようになりたいが、そのためにはまず難しいことをしっかり理解することが大切のようだ。
    たくさん文章を読んで、知識を深めていきたい。

  • 池上さんの言葉は馴染みやすい。
    相手を考えながら対するから、第三者目線でもとても親しみやすいのだろう。
    上手く書こう、ではなく、
    読み手のことを考えながら、書きたいことを書く。

  • 「悪魔の弁護人(Devil's advocate」という古典的なディベートの練習法 p62

    池上彰さん×竹内政明さんの対談本を読んだ。竹内さんは長年にわたり読売新聞で『編集手帳』を担当されている方。書くことのプロ同士が語った、ライティング読本ということになる。冒頭でビックリ、嬉しくなったのは、池上さんと文章の作り方が全く同じだったこと。すなわちテーマを一つ見つけたらすぐに書き出すのではなく、ある程度部品を集め、構成の目処が立って初めて文章は組み立てられる。

  • 伝わる書き方は半径2,3m以内の出来事の文章のようですが、これさ納得です。
    カッコつける文章ではなく、シンプルにしたいと感じます。

  • 池上さんの本はよく読んでいて、ゼミのテキストにしたこともあるし、比較的よく知っているが、竹内政明さんのことは知らなかった。竹内さんは読売新聞で「編集手帳」というコラムを長年担当してきている方で、そのコラムはすでに何十冊も新書で出ている。この続ける力に敬服する。この二人が、いかに文章を書くかという手の内を披露したのが本書。面白い。ただ、池上さんはNHKの記者をしていた人で、とりわけ子ども新聞に記事を書くようになってから、わかりやすさが増したと言われている。一方の竹内さんは、毎日今日はなにを書くか世情を見ながら、普遍的なものを追い求めている人で、本質的に二人の書く姿勢は違う。もっとも、池上さんもただ単にわかりやすい文章を書くだけでなく、他人の本の解説を書くときはするどいつっこみをする。そこは共通な点かも知れない。竹内さんは、書き出しで全体がわかるような書き方はしない。なにが出てくるのか読者を引き込むような書き方をしているようだ。これは文章を書く場合大切なことで、最初から結論を書いてしまうようでは能がない。その竹内さんはこのコラムを書くために、ふだん読書をしていてもつねに材料をさがしているそうで、本人も言うようにこれでは読書が楽しめない。しかし、それがコラムニストとしての…、(とここまで書いて次の言葉が出てこない。こういうとき、竹内さんは類義語辞典を引いて、似たようなことばでも違う表現をさがすそうだ。)今思いついた。「性さが」とでもいうものだ。本書の中で印象に残ったのは、パロディの効用(「敵は本能にあり」とか)と、体言止めもときには有効である点だ。ぼくは学生には体言止めはやめなさいと言っているが、自分ではときに使う。やはり、使うことも必要なのだ。

  •  起承転結のお手本として有名すぎる歌がある。
    「京都三条糸屋の娘、姉は十六妹十四、諸国大名弓矢で殺す、糸屋の娘は眼で殺す」
     バリエーションは様々あれど、話が始まり、説明があり、話題が転換し、すんなりと結論に落ちる。
     
     本書で良文の構成は、一見関係ない文章を頭に据え、文頭と結論をつなぐブリッジの役割が重要という。
     アナウンサーの池上彰と、読売新聞論説委員の竹内政明が良文の書き方について対談する。

     良文を書くには、いかに引出を持っているか。
     あの本に良いことが書いてあった。いつか使ってみたい一文だ。
     その引出をいかに増やすかは本を読んだり、落語を参考にしたりと様々な経験を積み重ねることでしか身に付かない。
     さらに、引出を増やし続けたところで、書く機会がないとトレーニングにならない。
     読むことと書くこと。この両輪で書く力が高まる。当然のことだが、実践できる人は少ない。
     
     文章読本や、書き方トレーニングの本を馬鹿にすることなかれ。
     義務教育で国語を習ったからと文章が書けるわけではない。
     こういった本を読むことで、文章の書き方、論じ方、構成を学ぶことで格段に文章力が増す。
     その文章力が、実は社会人に一番重要であることを指摘しておきたい。
     いくらコミュニケーション能力、プログラミング能力、英語能力が高くても、全ての会社の入口は日本語の文章である。

  • 本当にお二人の書く文章は読みやすい!
    気になって借りてみたものの、「小難しいことが書いているのでは?」「ちゃんと読めるかな?」と心配していたのに、あっという間に読み終えた。

    人によって捉え方が違うと言う「雨」の例を読んだ時は、「本当に日本人って細かいところ気にするよね」と暗い気持ちになったものだったが。
    「不謹慎」って、使われ方によっては、本当に見るのも嫌な言葉になる。

    トリビア的なおもしろ話もあったし、引用にも残した「書き手にとって身近な世界の話は、読者にとっては新鮮な情報」という意見には「なるほど確かに」と、ハードルはそんなに高くないんだなと分かりやすく教えてくれた。

    また、よく言われていることだが、自分の気に入った文章は読むだけでなく書くこと、実際に使うことが大事なんだと改めて思わせられた。
    読んでいて小気味よい文章とか、言い回しとか、文章として打つのではなく自らの手で書かなくては。

    池上さんは一度読むだけで(読み直さなくても)理解できるような分かりやすい文章を書いていらっしゃる。
    そのようなことを竹内さんも仰っていたが、なるほど、だからこんなに早く読めたのかと理解した。
    「編集手帳」も読んでみよう。

  • 文章というのは自分が本当に分かっていることを、自分の言葉で書くのが基本という。
    物書きではないけれど、どのような文章を書くとき、はたまた話をするときにも意識しておかなければならないことだと思った。
    物書きになりたい人には必読の書ではないでしょうか。

    #読書 #読書記録 #読書倶楽部
    #書く力
    #池上彰
    #竹内政明
    #2017年10冊目

  • 読売新聞の「編集手帳」を書き続けている名文家・竹内政明さんと池上彰さんが、文章術について語り合った本。

    文章の構成や伝わる表現について、わかりやすく解説しています。上手に文章を書けるようになりたいなら、本書は一読すべきです。

    文章が書けるようになるには文章読本ばかりを読むのではなく、多くの本を読み、多くの文章を書くことが大事。

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