いいたいことがあります!

著者 :
  • 偕成社
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本棚登録 : 446
感想 : 49
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  • Amazon.co.jp ・本 (186ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784037272906

感想・レビュー・書評

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  • 主人公は中学受験を控えた六年生の陽菜子。

    お父さんが単身赴任中で家の事も色々手伝っている。
    でも兄は忙しいを理由に家事はしなくて良い。

    陽菜子の悶々とする気持ちがストレートで解りやすい。

    そしてある手帳がきっかけで現れた謎の女の子スージー。

    ファンタジー要素を醸し出しながらも家族間の中で生まれる仕事や家事に対して問題提議している。

    子供の頃、大人になったら人は一人前だと思っていた。
    いざ自分が大人になると不完全な事に気付く。

    手帳の中に書かれていた言葉が深い。

    小学校高学年向けの児童書だけど子育てに悩むお母さんにもオススメ。

  • 2022.09.19

  • 親になった今すごく考えさせられた。
    親にされて嫌だったこと 親の考え方が絶対だと逆らえなかったこと。
    でも大人になったら全然間違ってたんじゃんと思ったこと。
    だからって自分があの頃の親とそう変わらない風になってしまってること。

    大人は時に間違えるし絶対正しいこともない
    それでも子どもには出来るだけ平和に穏やかな道を進んでいってもらいたい。

  • 子供にとって大人の言うことは正しく聞こえるけど、反論したくなることあるよなあ。
    ママ友の悪口言うところとか…確かに子供には正論を言うのにね。

    あと男性たちの軽さ。自分のことだと思ってない人多いのかもな…。

    陽菜子もお母さんも道を見つけられてよかった。

  • 「なんで私ばっかり」「親なんて」そう思っている子供たちだけじゃなく、子供が思い通りにならなくてもどかしい親たちにも勧めたい本です。

    いわゆる思春期。私自身は、概ねうまくやり過ごしたと思う。しかし、親に真正面から反抗しても勝ち目がないから取り繕っていただけで、別に納得していたわけじゃなかった。
    この本は、その「納得できないけどはっきり言語化できない感情」に、少し形を与えてくれた。ああ、あの頃の気持ちはこういう言葉にしたらよかったんだな、と。

    子供は親の気持ちはわからないし、親だって子供の気持ちはわからない。だけど、自分の思いは分かってほしい。そりゃそうだ。
    だったら、この本を読んで親子で「お母さんもこういうこと言ってる!」「え~!?」なんて言い合ってみるのもいいんじゃないかな。

  • 中学一年生の時、読書感想文の自由課題としてこれについて書きました。
    作品自体はもう少し年下の子向けかとは思うのですが、ストーリーは、幅広い年齢層に共感してもらえるんじゃないかと思います。
    まさかのファンタジー感も相まって、とてもおもしろく、安心できるようなお話になっています。

  • 小6の陽菜子は、お母さんから家事も勉強もやるように言われていた。

    洗濯物をキレイにたたんだり、食器洗いや料理の手伝い。
    勉強して、塾に行って中学受験も予定していること。

    だけどお兄ちゃんだけは家事をやらないでいいことになっている。

    自分だけ家事手伝いをやらなくちゃいけない疑問と
    友達と遊びたいけど塾に行くから時間もないという不満。

    お母さんに伝えようとしても、言い返されてうまく自分の気持ちを言うことができずにいた陽菜子の前に現れた
    不思議な女の子のスージーと古い手帳。

    わたしは、親に支配されたくない。
    わたしは、わたしの道を行きたい。

    お母さんが子供の時に手帳に書き込んでいた言葉。

    子供の頃感じた気持ちは
    忘れないって思っていても大人になると薄れていくわけで。
    忘れたくない気持ちを思い出させてくれたなあ。

    中学生の頃に読んだ非バランスとか超ハーモニー、好きだった。
    大人になって読んだ魚住さんのこの話、じわじわ迫ってくるものに夜に読んで泣いた。

    母と娘の関係。
    私には息子しかいないけど、子供をコントロールしようだなんて思っちゃいけない。肝に銘じる。

  • 子供が読んでもいいけど、これは親が読むととてもよい。主人公の母親のセリフが完全に私が子供に言うのと同じで、私はわるい大人なんだなと。すぐには変われないけど、少し気をつけよう。

  • とても読みやすかった。日々母親に不満を持っているひなこがお母さんに反抗しながらお母さんの子供時代の女の子や大切な仲間たちに「言わなければ変わらない」と教えられ、お母さんにきちんと自分の意見を伝えてお母さんに納得してもらうところが感動した

  • こんなこと、昔思ってたなー。
    勉強のことはあまり言われなかったけど、手伝いとかは弟と差をつけられてたから、納得いかなかった。
    そんな親にはならないと思ってたけど、どうかなー笑笑

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著者プロフィール

1966年生まれ。広島大学教育学部心理学科卒業。『非・バランス』で第36回講談社児童文学新人賞を受賞しデビュー。『Two Trains』で第57回小学館児童出版文化賞、『園芸少年』で第50回日本児童文学者協会賞を受賞。作品に『いいたいことがあります!』『超・ハーモニー』『クマのあたりまえ』『だいじょうぶくん』などがある。

「2022年 『考えたことなかった』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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