源平の風 (白狐魔記 1)

著者 :
  • 偕成社
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感想 : 95
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  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784037442101

感想・レビュー・書評

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  • ラジオドラマの原作第1巻を数時間のうちに読了。世を渡りながら学び成長してゆくまっすぐな白狐魔丸が羨ましいくらい。子供が物事を吸収してゆくのってこんな感じなのかな。仙人さまとのやりとりは、いちばん最近のラジオドラマと比べてやはり幼さを残す感じがした。


  • 人としての美徳が愚かに見えたり
    愚かな行為が愛おしく思えたり
    流れに身を任せる事は難しく
    事象に立ち向かう事が誇りになったり我儘に思えたり。それでもなんか羨ましくも思えたり。
    人間って訳の分からぬ生き物の最たるもんだ

    と狐目線で読みました

  • 小桜シリーズのあの方となにか繋がりがあるのかと、名前的にもそれらしいものを借りてきました。
    初版の頃は世代のはずですが始めて読みました。自分タイトルと表紙の絵で判断してたから、このタイトルでは手にとらなかったんだろうなぁ。

    割りとあっさり淡々と話が進むところが、作者の特徴なのかな。
    仙人の謎も全くわからないし。

    最近までシリーズが続いてるとこがすごい。

  • 作者はキツネなのか?!と思わせる程のキツネ視点。引き込まれる文章。白狐魔丸のできるまで。最後までワクワクが止まりません。源氏や平家のサムライとカラメて歴史物にしているのは 個人の感情よりも当時の「人間」たちの考え方とキツネを対比させたかったからでしょうか?それとも白狐魔丸の成長に時間の流れを付けたかったのでしょうか?
    大好きです。

  • 小学生でも読める本、というテーマの選書です。
    舞台は平安時代末期の源平合戦の時代で、主人公となるのは「きつね」です。
    人間を「化かす」と言い伝えられているのを聞いたきつねは、そのための修行の場である「白駒山」へと向かい、そこで出会った仙人のもとで修業を始めます。

    子供向けのファンタジー作品なので、少し描写に物足りない部分もありますが(どのようにして仙人はその力をみにつけたのか、またきつね(白狐魔丸)が能力を開眼する場面も「特殊な訓練」を積んだ様子もなく……)、登場人物の心理描写は細かく描かれていましたし、全体の物語展開は面白く感じました。

    なぜ、人は生きるため(獲物を捕まえて食べるためや、縄張りを確保するため)ではなく互いに殺しあうのか、という白狐魔丸の抱いた疑問は、現代社会でも繰り返される戦争の悲劇に想いを寄せることにもなりますし、小学生のころからぜひ読んでもらいたい作品です。

  • 増刷しているし、おすすめの本になっていることがあるので、図書館で借りてみた。

    きつねは、白駒山の仙人の弟子になって化身できるようになり、白狐魔丸を名乗る。
    自分を救ってくれた源義経一行と再会し、佐藤忠信の最期を見届ける。
    シリーズ一巻。

    はじめだからか、物語はゆるやかに進む。
    内容はというと、きつねが化身を覚えるあたりはおもしろい。
    立場や環境が変われば、考えは変わるものだということがわかるおはなし。
    この清潔な文章は好印象。
    関係ないけれど、ただのきつねだったときに猟師から逃げるシーン、『オオカミ王ロボ』と『レッド・フォックス』を読んだことがあったのでわかりやすかった。
    というか、この追われるシーンも、殺すことと殺されることを描いていたんだなぁ。
    こう考えると、義経のシーンはあのくらいでよかったのかも……とにかく、二巻も読んでみます。

  • 狐が、修行をして、いろんなものに化けられるようになる。そして、歴史上の人物に関わっていきます。人間の愚かさとか忠誠心とか、狐が出会う感情に寄り添いながら、進んでいくのが面白かったです。

  • 「子どもを本好きにする10の秘訣」>「昔話・神話・歴史」で紹介された本。

  • 白駒山の仙人の弟子となり、修行ののち、人間に化けることができるようになったきつね、白狐魔丸の人間探求の物語。世にいう「源平の戦い」にまきこまれたきつねが、兄頼朝に追われ落ちゆく源義経一行に同行、武士の無情を目のあたりにする。

  • 白駒山の仙人に出会い化身の術をさずかったきつねの白狐魔丸

    ふるさとに帰る途上で出会ったのは
    兄頼朝に追われ山中を逃げる源義経の一行八人だった

    義経の窮地にかつてのの恩義から白狐魔丸はある決断をする

    人間に興味をもったきつねの目を通して描く斉藤洋の歴史奇譚
    1996年初版、既刊6冊の長寿シリーズ第1作

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著者プロフィール

1952年、東京都生まれ。中央大学大学院文学研究科修了。1986年、『ルドルフとイッパイアッテナ』で講談社児童文学新人賞受賞、同作でデビュー。1988年、『ルドルフともだちひとりだち』で野間児童文芸新人賞受賞。1991年、路傍の石幼少年文学賞受賞。2013年、『ルドルフとスノーホワイト』で野間児童文芸賞受賞。「どうわがいっぱい」シリーズの作品に、「もぐら」シリーズ、「ペンギン」シリーズなどがある。

「2022年 『がっこうのおばけずかん シールブック 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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