基礎日本語辞典

著者 :
  • 角川学芸出版
3.89
  • (7)
  • (4)
  • (7)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 190
感想 : 14
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (1294ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040221007

作品紹介・あらすじ

採り上げることばをセットとして扱った。たとえば、自動詞に対する他動詞、見出しの語に対する対義の語などを一括して同時に解説した。意味の記述と同時に、その語の文法的な働き(用法)にも注意した。ことばの働きは形式面からだけで処理できるものではないので、その語の用法が意味とどのようなかかわりを持っているかを具体的に示すようにした。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 引いてもそもそもこの辞書に載ってない言葉もそれなりに多いんですが、
    「これまでなんとなく使ってきた」言葉について類語との比較を踏まえて、使い分けやその言葉の意味合いに理解を深められる辞書。

    辞書?

    読んでいて面白い。
    二冊目として購入しました。
    もちろんサンキュータツオさんの影響です。

  • 日本語体系を形作る「基礎語」の意味、用法、特に文中での働きを重視して深く解説する大変な労作。この辞書では、各見出し語のあとにまず短く語義と用法を示すのでが、感嘆するのはそのあとに展開される「分析」で、用法と関連付けて文例の中での語義を考えつくした成果がまとめられている。必要ならば図解もしばしば使われる。こうした分析は日本語ネイティブなら無意識のうちに使いこなしているもの、そのため日本人ユーザーしか念頭に置いてないドメスティックないわゆる国語辞典ではまったく無視されてきた要素。で、誰がこういう辞書を必要とするかというと、一番には外国人に日本語を教える日本語教師なのであろう。ただこうした無意識によりなりたっている領域の言語地図を、誰もが取り扱える形で言語化したというのは特筆される功績。無意識の領域の言語地図というと、ラカンの言う象徴界を連想してしまうが、日本民族が持っている象徴界をこうした研究成果を使って探っていければ面白いのではないか。

  • 日本語を母語としない人たちは、日本語について、母語話者が考えたことのないような疑問を抱くことがあります。類義表現の違いもその一つです。例えば「経験」と「体験」、「父」と「父親」、「使う」と「用いる」の違いなど、母語話者はこれらをほとんど無自覚に使い分けているため、違いを説明するのは簡単なことではありません。
    『基礎日本語辞典』は、このようなニーズに答える日本語の辞典です。類義表現と対比することや、基本的な意味から派生的な意味への広がりを整理することで、語義を明らかにしています。
    日本語を母語としない方にはもちろん、日本語を母語とする方にも、面白い辞書だと思います。
    (2011ラーニング・アドバイザー/人社 TSUDA)

    ▼筑波大学附属図書館の所蔵情報はこちら
    http://www.tulips.tsukuba.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=284482&lang=ja&charset=utf8

  • 日本語のさばき方をもう一度学び直したくて読んだ本。 すごくわかりやすく飲み込みやすい。

  • その語の用法が意味とどのようなかかわりを持っているかを具体的に示す。

  • 基礎的な日本語が分かりやすくまとめられているため読みやすい

  • 日本語の中でもよく使う「基礎」的な語だけを詳細に解説した辞典。
    基礎的な語だからこそ、応用範囲が広く、そこに内包する意味のバリエーションも多様。語釈を簡潔に提示することを目指す通常の国語辞典では、その広範さ多様さを解説することは難しい。
    そこで、主体、対象との関係、用いられる文型、感情・意思の有無、方向、一時と継続、部分と全体などの視点から徹底的に分析していく。
    例えば「まえ(前)」という語だけで10ページを費やして分析が行われ、「まえ」の持つ意味内容が明らかにされる。
    普段から当たり前に使っていて辞書も引くこともない基礎的な語にこれだけの分析ができることは目から鱗だし、これだけ多様な意味内容が含まれていることは驚き。
    頻繁に使う辞書ではないが、普段当たり前のように使っているごく普通の語を調べてみると、いろいろ発見があっておもしろい。

  • めっちゃ面白い辞書。
    当たり前に使っている日本語について、詳しく解説している。同じ読みの漢字や、使い方の例など、なんとなく使い分けていた単語を明確に説明していて、なるほどぉと思わされるポイントがたくさんあります。辞書として調べ物に使うも良し、読み物として楽しむのも良し。どこから開いても楽しめる一冊です。

  • 2冊目に欲しい。

  • 収載されている語数は少ないが、説明は詳細に書いてある。

全14件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1930年東京生まれ。日本語学者。文学博士。早稲田大学名誉教授。在職中は早稲田大学日本語研究教育センター所長などを兼任し、特に、外国人の留学生および日本人学生への日本語の教育・研究・指導に従事。『日本語質問箱』(角川ソフィア文庫)『基礎日本語辞典』(角川学芸出版)『日本語の類義表現辞典』(東京堂出版)ほか著書多数。

「2019年 『日本語をみがく小辞典』 で使われていた紹介文から引用しています。」

森田良行の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ジョン・ロールズ
ウンベルト エー...
ジャレド・ダイア...
マーク・ピーター...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×