ペンギン・ハイウェイ (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041005613

感想・レビュー・書評

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  • なんだこりゃ!?というような奇想天外な物語。まぁ、実際には絶対起こらない事なんだけれど何故か夢中になって読んでしまう不思議な物語。きっと小さい時にやっておけば良かったなぁというような冒険がいっぱい詰まっているからだろうと思う。それから、子どもの時にあんな風に関わってくれる大人が居たらすごく嬉しい。

  • 想像力豊かにしないとイメージが追いつかない。自分はSFは苦手だから、とおもいつつも、惹き込まれた。小学4年生視点だからか、わたしがお姉さんだからかw
    私にとって新しい世界・小説。また他の小説も、読も!

  • こういう子供は好きだなあ

  • SFはあまり得意としていなかったのだけれど、「小賢しい」(笑)アオヤマ少年の語り口が妙に可愛くて、すらすらと読めてしまった。お姉さんと「海」とペンギンたちの謎が一つになった時、絡まった毛玉がもとの一本の糸に戻った時のように爽快感があった。
    お父さんの「問題の解き方 三原則」が非常に印象に残っている。
    「1.問題を分けて小さくする」
    「2.問題を見る角度を変える」
    「3.似ている問題を探す」
    普段何気なくやっていることではあるけれど、こうやって言語化されるとなるほどなと思える。色んなところで使える鉄則だと思われるし、色んなところで意識してみたいなと考えさせられた。

  • 最初読み始めて、少し経ってあれ?私読み続けられるかな?と折れそうになった少し後から、この本の世界観にどっぷり浸ってしまい、読み終えた今、まだ浸っていたかったと思える、不思議な心地よさのある本です!

  • もりみー作品のなかで一番好きかもしれない、
    ペンギンハイウェイ。
    小学生男子をこんなふうに描けるの、さいこうすぎる。
    賢い男子の新パターン!!

    SFなファンタジー世界がとても心地いい。
    SFを通ってる小学生に読ませたいな〜

  • ペンギン・ハイウェイ 森見登美彦 2020/12/24

    森見登美彦にハマったので代表作の一つを読んでみた。
    この作者の本を読んでいて思うのが、無条件の自己肯定の大事さ。
    もちろんフィクションの中のキャラ作りの側面が大きいだろうから現実にいたらちょっと鬱陶しいくらいの自己肯定感・万能感を持った主人公の作品が多い。
    それゆえに衝突することもあるけれど、ブレない自己肯定は余裕があって魅力的な人間性にしてくれるんだな、と感じる。
    僕も自己肯定感はある方だと思うけれど、正しい自己肯定の仕方はいつもわからない。
    一歩間違えるとただの勘違い野郎になってしまう。
    きっと、自分の能力とかは客観的に判断していくべきなんだろうけど、人間性みたいな部分は無条件に肯定してあげたほうが豊かに生きれるんだろうな。
    それで零れ落ちる人間関係もあるだろうけど、そもそも人類全員と仲良くなれるわけもないんだし、そんなもんでしょ。

    でもあれだな、僕は意外と主人公や語り手に自己投影して本を読むタイプみたいだ。
    この本の主人公は小学生だけど。なんだか入り込めない。小学生らしからぬ知識と言動が現実味が無いのも関係するかもしれない。

    『オーダーメイド殺人クラブ』の時も思ったけど、紙の本の良さって「おいおい、あとこれだけの残りページでいったいどうやって終わりに向かうんだ?」って触覚で感じる事ですよね。

    ▶︎pick up
    「怒りそうになったら、おっぱいの事を考えるといいよ。そうすると心がたいへん平和になるんだ」
    「世界には解決しないほうがいい問題もある」

  • 森見登美彦さんは、まだ2冊目なので何とも言えないけれど、不思議感は通じるものがあるなと思って読んでいた。

    アオヤマ君の目線を通して描かれる、日々のこと、友達のこと、研究のこと、歯科医院のお姉さんのこと。
    どれもが私たちがどこか遠くにおいてきた、きらきらと眩しい日々である。でも、学者的な、ノートにしたためて考えるアオヤマ君の手により、ちょっと違った目線で昔懐かしい日々を思い出させられる。

    そして、不思議な現象のこと。
    ついていけないほどの不思議さ。お姉さんは何だったのか。ごめんなさい、慣れていないのか、消化不良感が残ってしまった。

    でも、その消化不良感があるからこそ、アオヤマ君の想い、願いが切なく切なく、心に残ったのかもしれない。

    恋心に関しては一切わからないアオヤマ君。
    それがずっと伏線として出てきていたからこそもどかしくもあり、切なくもあり。

    ペンギンたちの現象、「海」の現象、本当は何だったのか、事細かに知りたい気持ちが大きかったのだけれど、スポットライトはアオヤマ君のその気持ちだったんだな…と思った。

    切なくて、夏の高い青空が似合う一冊でした。

  • 世界を観察し、不思議に思い、実験や探索をすることは楽しいことだと、この物語から学んだ。しかも小学4年生から学ぶとは!(小説の登場人物ではあるが。)
    字面だけでは頭で思い描くのも一苦労なファンタジーだったが、主人公の「ぼく(アオヤマ)」と「お姉さん」の掛け合いや日常の描写がとても愉快で微笑ましく、終始楽しく読むことができた。

    終盤、「エウレカ」とつぶやいた「ぼく」は紛れもなく探求者であったし、その「ぼく」を全て見透かしたような「お姉さん」の振る舞いや言葉はいつもとても魅力的だった。「お姉さん」と「ぼく」がいつか再開できることを心から願う、そんなラストだった。
    素敵な物語。

  • 突拍子もないストーリーで、予想外の出来事がどんどん起きるため、なかなか入り込むことができなかったが、読了後はすっきりした気持ちになった。

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著者プロフィール

1979年、奈良県生まれ。京都大学大学院農学研究科修士課程修了。2003年『太陽の塔』で日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。07年『夜は短し歩けよ乙女』で山本周五郎賞を受賞。同作品は、本屋大賞2位にも選ばれる。著書に『きつねのはなし』『有頂天家族』など。

「2022年 『四畳半タイムマシンブルース』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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