球体の蛇 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041006191

感想・レビュー・書評

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  • 不幸に不幸が重なって、それを不幸と思ってしまうことで他の不幸を呼んでいってしまう... 展開としては、予想できなかったものではないけれどもあえてこっちにしたかというような方向だった。 ただ、あまりにも細部が描かれていなくて一作品としての危うさが感じられたなぁ...道尾秀介作品は文中にはっきりと示さず読者の解釈に任せるものが多いけれども、これはあまりにもその傾向に過ぎるのではないかと.... モヤモヤと、読了感に欠ける作品ではありました。

  • 道尾秀介作品の分水嶺ともいう作品。
    が、いっこうに心に残りませんでした。
    帯に騙された感じ。

  • 最初から気持ち悪い小説で後味も気持ち悪い素晴らしい小説(褒め言葉)。西澤保彦の「黄金色の祈り」を思い出した。「球体の蛇」の方が主人公が純粋というか素朴というか、罪がない感じなのにどんどん不幸になっていく。それを全部必死に飲み込んで、生きていく決心。人生はままならない。

  • 星の王子様のうわばみ。深い気がする。

  • 今回はいつもの道尾秀介作品と一味違った二転三転でした。

    こういう静かな暗さ、嫌いじゃないです。

    まぁ主人公達にとっては決して静かな物語なんかでは無いのですが。

  • あっぱれナオさん。好きな男の子供を産むためにはこれ位の覚悟と度胸が必要なんだとしみじみ。でも真相が二転三転する書き方のせいで、インパクトは今ひとつだった。やはりどんでん返しはドカンと一発決めて欲しかったなと。あと最後まで真相をうやむやにしたのも残念。いい人の余地なんて残さなくていいじゃない。私は『白夜行』の雪穂が好きだよ。
    さて、一体自分はどんな話を読みたいのか、ますます鬼畜な読者になってきたことよ。

    【印象に残ったフレーズ】
    同情が一種の快感なのは、責任が伴わないからだ。

    無根拠といえばそれまでだが、信頼なんて、きっとすべて無根拠なのだ。それだからこそ、裏切られてしまったとき、相手への怨みと同じくらい、自分が厭になるのだろう。

  • 面白い。
    かけ違えたボタンは、しかしそれに気付かなければ、さしたる支障はない。
    真実はひとりひとりにあるのだと感じる。

  • 多分読んだ

  • 皆嘘を内に抱えながら生きている。保身のための嘘もあれば救おうとしてついた嘘もある。嘘で作られたドームの中で、いつの日かやってくる救いを待っている。物語の終わりは雪で、まだ救いが来ていないことを示しているってことなのかな。。

  • ゾワっとする。
    大人になるとうまく隠せるようになる。

    何が嘘で、何が本当なのか…。

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著者プロフィール

1975年生まれ。2004年『背の眼』で「ホラーサスペンス大賞特別賞」を受賞し、作家デビュー。同年刊行の『向日葵の咲かない夏』が100万部超えのベストセラーとなる。07年『シャドウ』で「本格ミステリー大賞」、09年『カラスの親指』で「日本推理作家協会賞」、10年『龍神の雨』で「大藪春彦賞」、同年『光媒の花』で「山本周五郎賞」を受賞する。11年『月と蟹』が、史上初の5連続候補を経ての「直木賞」を受賞した。その他著書に、『鬼の跫音』『球体の蛇』『スタフ』『サーモン・キャッチャー the Novel』『満月の泥枕』『風神の手』『N』『カエルの小指』『いけない』『きこえる』等がある。

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