- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041023044
感想・レビュー・書評
-
初めてこの作者の作品を読んだが、ライトノベル印象が強くサラサラと読みやすかった。
マツリカさんがどんな女性なのか気になり、続きが気になってしまう。
柴犬と呼ばれつつも、逆らえない男子高校生…次第にマツリカさんが彼の中心になっていく、軽いラブコメ的要素も好き。
続編も楽しみ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
うーん、青春ミステリー?ではないなあ、青春と言うには、生々しくて、爽やかでない。
ダークではないが、明るいでもない。
殺人事件が起きるわけでもない、けれども謎がある。
真実は?もし、マツリカの言う推論が事実だとしたた、ちょっと胸糞悪い想いが、モヤモヤと胸のなかに湧き上がってくる。
マツリカの態度も?
ちょっと趣味が合わなかったかな。
幽鬼的テレスコープは、マツリカの推論通りの事実だとしたら、それは犯罪であり、ストーカーの結果ではないか?学校が処理を?暗黙の処理?何故、防げなかったのか?周りの同級生も止めるべきだったのでは?
と後味悪っ!
#マツリカマジョルカ
#小説倶楽部
#小説好き
#小説好きとつながりたい
#青春ミステリー -
学園もの日常の謎/ 短編/ 突飛な女探偵に平凡な自分/ ポエミーな自分語りが鬱陶しいし恥ずかしいけど、まあ読めなくもない/ 謎の後日談はなく物足りないがスッキリもしている/ 質が良い謎かと言われればそうでもないが、暇つぶしにはなるか/
-
ミステリ。日常の謎。連作短編集。
「原始人ランナウェイ」はアンソロジーで既読。
作者の太ももフェチがハッキリ描かれていて面白い。
内容はまずまず。続編が気になる感じ。 -
いかにもアニメかライトノベル的な非現実的なマツリカさんの設定だけど、文章のキレが良いからなのか、大人の自分でも抵抗なく読めました。
ただ伏線は早くからミエミエだったので、マツリカさんの正体の明かし方に期待します。 -
主人公の拗らせっぷりが等身大に描かれていて良い。最後にようやく自分と向き合えた、と思えるので、続編での成長に期待。作者が太腿をこよなく愛していることは、物凄く伝わってきた。
-
冴えない高校生”柴山祐希”と、変人女子高生”マツリカ”さんが様々な高校の謎に挑む連作短編。
マツリカさんから柴犬と呼ばれてしまう柴山は、内気で自身がなく、クラスにも友達がいないという高校生。
そんな彼の心理は、ネクラな自分に通じるものがありました。自分がその場にいたり会話に加わることで、周りの空気を壊してしまうのが怖い…。人と関わり合いたいという気持ちはあるのに、自分を見せ踏み込むのが怖い…。だから孤独を気取ろうとする。自分に身の覚えのある心情がしっかりと描かれていたと思います。
そして、マツリカさんに対して性的に意識してしまう心情もまた良く書けています。マツリカの太ももや胸に目をやって、自己嫌悪に襲われつつも、そのことを考えずにはいられない。異性にがつがつといけない草食系かつ、スクールカースト下位の男子高校生の心情を的確にとらえています。
そんな柴山を懊悩させるマツリカさんのキャラは、かなりエキセントリック。いつも廃ビルから、学校を望遠鏡で眺め、初対面の柴山を”お前”呼ばわり。そして、意識的にか無意識的にか、柴山を誘惑しているかのような耽美な言動の数々……。柴山が魔女みたいというのも分かります。読んでいる自分としては、ある意味うらやましくもありますが(笑)
そして日常の謎としては、放課後に校庭を走る原始人の怪談の謎や、文化祭の演劇で消えた衣装の謎といった日常の不可思議な謎。そして、そうした謎の背景にあるのが、高校生たちの感情です。それぞれの真相に隠された、高校生たちの痛切な感情と残酷さが胸に残ります。
マツリカさんに関しては、まだまだ謎な部分も多くて、このあたりは今後のシリーズで掘り下げていきそうな感じです。マツリカさん自身の謎と耽美さに期待しながら、次巻を待ちたいと思います。
日本推理作家協会賞短編部門候補作「原始人ランナウェイ」