花酔いロジック 坂月蝶子の謎と酔理 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041030097

感想・レビュー・書評

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  • ■酔いしれるは酒と恋、とびきりの謎。

    戸山大学に入学した坂月蝶子は痩身の文学青年・神酒島先輩から声をかけられ、“スイ研”―酔理研究会に入ることに。そこで目にしたのは、数々の酒と恋と、日常の謎。新歓コンパや野球交流戦、月愛でる学園祭に雪の冬合宿と、移ろう四季の中で出合った謎を神酒島はするすると解いていく。酒に酔えない体質の蝶子だが、神酒島が読み解く謎の理は不思議な酔いの余韻を残していき…。切なくてじれったい、青春恋愛ミステリ!

  • 人間は態度でいくらでもマイナスをプラスに変えられるんだよ。そういうのって、学生時代にやらずしてどうするって思うけどね。

  • 推理とは違う酔理。酒に酔う話かと思えば様々な事に酔う話。黒猫シリーズとはまた違った主人公たちがとても良い。神酒島先輩が特に謎多き続編にて謎が少しでも減るのか増えるのか期待してしまう。風景の描写でイメージが膨らんでしまう。

  • 全体的に動きが無くて物足りない感じ。
    飲みサークルの話なので仕方ないのかもしれないのですが、話があちこち飛ぶ印象。キャラに全然魅力を感じられなかったのが残念。

  • ちょっととち狂ったメンバーが集まる酔研に入ることになったオチョコちゃんが、過去に囚われつつもそこからもがこうとしていくお話。神酒島先輩とのきゅんポイントは少なめですが、シリーズなのでこれからが楽しみです。黒猫シリーズに比べると糖分高そうなので期待したいところです。お酒ぐいぐい飲んだことがないですが飲んでみたくなります。

  • 蝶子と神酒島先輩とのその先が気になる。続編が出るとのこと。楽しみ。
    黒猫と付き人との関係といい、森さんの描く二人の微妙な距離感がたまらなく好きだなぁ。

  • 「名無しの蝶は、まだ酔わない 戸山大学〈スイ研〉の謎と酔理」の改題での文庫版。
    続編が出る事も相まって復習がてらと。

    改めて読んで感じた事は、
    「人生酔っぱらって何が悪い」
    人は様々なことに酔うように、酔うにも理由があったりする。何も考えてないようで、悩みがあるかもしれない。

    青春って青い春って書くように、悩んだり遊んだり、時には記憶がなくなるほど酔ったりと大人になり切れてないからこそ青臭くて良いんだよ。

    まだまだ未熟で何にもなれていない彼らが今後どのように成長し、何に酔うのか、続編が楽しみである。


    再読して何となく感じたのが、酔研にいることを足踏みしていると言い表したこと。
    「恋路ヶ島サービスエリアとその夜の獣たち」のサービスエリアが小休止であるっていう表現と何か繋がるっていうか、連想してしまった。

  • 推理研究会と間違えて酔理研究会(通称酔研)に入部してしまった。
    日夜酔っ払い大騒ぎを起こす酔研の中で起こった謎を神酒島先輩が紐解く日常ミステリー…?
    いや、こんな日常は御免被りたい。

  • 懐かしくて心地よくて甘酸っぱい話。あの頃は楽しかったな、と。

  • この作家さんの新たなシリーズの文庫化。
    飲んで飲んで飲みまくる、大学のサークル、スイ研を舞台に、蝶子の大学生活の一年間を描いた日常ミステリであり、連作短編集。
    神酒島先輩と蝶子のやりとりが読んでいて面白く、にんまりしてしまいます。子供時代に有名な子役をやっていた蝶子の抱えるネガティブであり、自分は何者になるのかという悩みを抱えている。けれど、蝶子自身が神酒島先輩への想いを自覚することで、少しずつ大人となっていく姿もいいなと思う。神酒島先輩の蝶子への想いはわからずじまいだけれど、二人の関係もどうなっていくのか、気になります。
    お酒は飲めないけれど、雪や月、浜辺など、自然を愛で、酔うことは優美であり、のんびりしたくなりました。人を大切に想う思いっていいなと改めて思いました。

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著者プロフィール

1979年、静岡県浜松市生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。日本大学大学院芸術学研究科博士前期課程修了。ライターとして漫画脚本などを手掛けながら小説の執筆活動を続け、『黒猫の遊歩あるいは美学講義』で第1回アガサ・クリスティー賞を受賞(早川書房刊)。同作は続刊も刊行され、「黒猫シリーズ」として人気を博している。ほか、『名無しの蝶は、まだ酔わない』(角川書店)の「花酔いロジックシリーズ」、『ホテル・モーリス』(講談社)、『偽恋愛小説家』(朝日新聞出版)、『かぜまち美術館の謎便り』(新潮社)などがある。

「2021年 『使徒の聖域』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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