記憶屋 (角川ホラー文庫)

  • KADOKAWA/角川書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041035542

感想・レビュー・書評

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  • 本屋で「読んだことがない作家さんの作品」を探していて、ふと「映画化」が目について購入。続編も出ているとのこと。

    誰もが「消したい記憶」のひとつやふたつは持っていると思うが、その記憶を消し去ることが出来るという都市伝説「記憶屋」をめぐるストーリー。
    噂だ、デマだと疑いつつも、主人公の遼一は、身近な人たちから記憶が消えていることに気づき・・・。

    ホラー小説というカテゴリになるようで、ホラーは苦手だな・・・と思いながら読み進めた。が、冒頭から途中までは怖いという感情よりは、切ない方が勝る。
    出先で読んでいたというのに、涙があふれてきて、こっそり涙をぬぐったほど。
    でも、エンディングに向けて、主人公とともに私自身も追い詰められていくことに気づいた。じわりと恐怖感を感じる。

    読み終えて思うのは、作品を読んでいる間、いろいろな感情が呼び起こされるということだ。主人公の感情にいい意味で振り回される。
    ラストシーンがせつない。

  • 山田クン主演で映像化されるというので読んだけど…
    苦手なファンタジー?ホラー?うーむ、理解しがたい内容でだったな。ただこの内容をどう映像化するのか見ものかな。

  • 2020年に映画化すると聞き、読むことにしました。
    読み終わると、とても切ない気持ちになってしまいました。これは映画をみても感動しそうですね。

  • 久々に引き込まれた。

    出てこれないかと思ったら。オチが今ひとつ。うーん。もっとひねってほしかったなぁ。

    記憶屋さんという、記憶を消してくれる人がいるっていう噂から繋がってくストーリー。主人公の身近な人間に、記憶が消されてる人がいることを知って、どんどん深追いしていくそんな彼の後ろから、ついつい私も深追いしてしまって、消されるよ!あんたの記憶!と、叫びそうになったわよ。笑笑

    夢中になりすぎた。笑笑

    ま、オチを読むと、あー、ね。そうね。そうか。まぁそんなとこか。って、くるべくとこに収まった感じが、なんかもう一悶着あって、私をドキドキのどん底に突き落として弄んでほしかったなぁ。っていう。

    ちょっと物足りないオチでした。

  • 忘れたい記憶を消してくれるという「記憶屋」

    最初は不確実な存在だった「記憶屋」ですが、
    遼一のまわりに確実に存在していく記憶を無くした人たち。

    「記憶屋」が誰なのか、
    ヒントはたくさん散りばめられているのですが
    私はうまく組み合わせられず、
    ラストで「やられたー」と思いました。

    この小説の記憶屋は
    記憶を消す能力をもった絶対的な存在、
    世の中のことわりを悟りきった賢者、
    ではありません。

    記憶を消す能力があっても、
    恋愛感情を操る能力はなく、
    能力をいくら使っても
    記憶屋自身の望む結果は得られません。

    力を使うたびに襲う無力さ。
    記憶を消す能力があっても、
    相手も自分も幸せになれるとは限らないこと、
    むしろ新たな苦しみを呼んでしまうことを
    教えてくれます。

    続編があるようなので、
    続けて読んでみたいと思います。

  • ホラーというよりも、、、切ないわー!

  • 内容紹介

    もしも「記憶屋」が、つらくて忘れたい記憶を消してくれるなら、あなたはどうする――?

    夕暮れ時、公園の緑色のベンチに座っていると現われ、忘れたい記憶を消してくれるという怪人、「記憶屋」――。大学生の遼一は、そんなものはただの都市伝説だと思っていた。だが互いにほのかな想いを寄せ、一緒に夜道恐怖症を乗り越えようとしていた先輩・杏子が「記憶屋」を探しに行き、トラウマと共に遼一のことも忘れ去ってしまう。まさかと思う遼一だが、他にも周囲で不自然に記憶を無くした人物を知り、真相を探り始める。遼一は、“大切なものを守るために記憶を消したい"と願う人々に出逢うのだが……。

    「記憶」を消せることは、果たして救いなのだろうか――?
    そして、都市伝説の怪人「記憶屋」の正体とは――?


    幼少期に幼馴染の真希の記憶を消したのは真希の祖父だった。
    祖父の死後記憶屋を引き継いだのは真希だった。
    最後に記憶屋に辿り着き、真希が恋心を遼一に告白すると同時に遼一の記憶を消すシーンで完。

  • この選択しかなかったのかな。

  • なかなか興味深い話だった。
    記憶を消せるという「記憶屋」。
    都市伝説のように拡がり、実際に嫌な忘れたい記憶を消してもらった人もいるという。
    良くすっかり忘れてしまっているということがあるけど、もしかしたら…

    2017.12.27

  • 設定は好き。
    だけど、主人公がどうにも好きになれなかった。
    専門家でもないのに好きな相手の恐怖症を無理に克服させようとしたり、記憶を消すのは悪だ!みたいなのとか。
    確かに、記憶を消すということは歩んできた道を消すということだけど、記憶を消さないと先の道へ進めない人やリタイアしてしまう人もいるから、それを少しでも理解してほしかったかな。
    善か悪かなんて他人が決めることではないし、自分が悪だと思うからといって相手に押し付けるのも違うと思うんだよね。

    結末も想像通りで物足りなかったかな。

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著者プロフィール

1980年イギリス・ロンドン生まれ。2013年、第14回講談社BOX新人賞Powersを受賞した『霊感検定』でデビュー。15年、第22回日本ホラー小説大賞読者賞を受賞した『記憶屋』は、シリーズ累計35万部を超えるベストセラーとなる。その他の著作に『SHELTER/CAGE』『黒野葉月は鳥籠で眠らない』『301号室の聖者』『世界の終わりと始まりの不完全な処遇』『ただし、無音に限り』『響野怪談』がある。

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