校閲ガール トルネード

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041044926

感想・レビュー・書評

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  • ★3.5

    校閲ガール 河野悦子シリーズ第3弾!

    憧れのファンション誌の編集者を夢見て、総合出版社景凡社に就職した河野悦子。
    しかし「名前がそれっぽい」という理由で配属されたのは校閲部だったー。
    入社して3年目の悦子。相変わらず半期に一度Lassyへの異動願いを出し続けていた。
    そんな悦子に臨時の突然の人事異動。
    Lassyの結婚情報に特化した季刊増刊である「Lassy noces」編集部ー。

    今回もとっても面白かった~ヾ(*´Ο`*)/
    暴言は相変わらずで笑えるし、猪突猛進で態度もデカイ(笑)
    でもやはり、仕事に恋にがむしゃらな姿は憎めなくて応援したくなる。
    ドラマの影響か、遅々として進展しなかった悦子の一目惚れアフロの作家兼モデル
    是永(YUKITO)との恋も急展開で、悦子と一緒になってきゅんきゅんした~(*´艸`*)♡
    今回は、いつもの明るいばかりの悦子ではなくて、自分とは…仕事について…。
    恋について…凄く悩み苦しむ姿が切なかった。
    読者に真剣に真面目に問いかけている気がした。
    「自分と他人と比べて」って事自体が出来ない悦子。
    だから誰かの悪口を言わなかったり、誰かを嫌いと思う事もない。
    そんな悦子の個性凄く良いと思うし、誇ればいいと思う!
    同僚でも妙に負けず嫌いだったり、人を羨んだり、妬んだり。
    それ故なのか、同じ物を買いそろえられたり、文字まで真似たり…。
    Uそんな事をされてゾワッとした事を思いだした(´⌒`。)
    自分と他人を比べて優劣をつける事嫌だし、殆どしないけど少しは気にしてしまう…。

    ファッション誌に臨時といえども異動になって気付いた事。
    自分はファッション誌とオシャレが大好きな筋金入りの「プロの読者」だった。
    悦子には凄くショックだったと思う。
    それを受け入れたくなんかなかったのに、受け入れられた悦子やっぱり凄い(*Ü*)
    やりたい仕事と、向いてる仕事って違う事あるよね。
    違う場所で神様に選ばれただけって言葉素敵だなぁ(*´ー`*)♡
    テンポ良くって、さらっと読めて、きゅんきゅんして、
    結構じんわりして、元気を貰えた。
    明日も頑張ろうって思えた。
    何だか一段落した感じがあるのですが、シリーズもっと続いて欲しい!
    おまけマンガの「受付ガール」とっても気になる~( *´ω`* )/

  • シリーズ第3弾。
    本人も周りも、盛り上がりと変化があって、楽しかった。
    幸人との進展にほっこり。
    もともとお仕事小説だが、今回は特に、仕事とは、を問う内容。
    やりたいことと、天職の違い。
    考えさせられる。
    最後はあわただしくまとまる。
    内容的にも完結編か。

  • 今回は悦子の話よ。
    彼氏ともうまくいき、ファッション誌への異動も。
    何ごともいい感じで進行しているのではないか? と思っていたら自分の適性に気づいたらしい。編集より校閲向きだと。
    やってみないと本当のところはわからない。
    思い込みということもあるもんね。何ごとにも挑戦だな。

  • ファッション誌の編集者にあこがれて、やっと入った景凡社で校閲部に配属された河野悦子。シリーズ3作目です。

    悦子がついに、あこがれのファッション誌の姉妹誌編集部に異動に!?

    付き合いの始まったばかりのアフロイケメン、是永是之との恋の行方は・・・

    人と違うことが欠点になるのか個性なのか。
    私は、自分の興味あることにしか目がいかない悦子は、ある意味自由を手にしてると思いますが。

    受付嬢の今井セシルや、ファッション誌編集者の森尾、幸人、悦子、それぞれの夢と現実。シリーズの中ではいちばん現実感があって少しシリアスです。

  • 好きな事・憧れている職業が自分に向いている仕事・天職とは限らないという誰にも当てはまる内容だった。
    だからこそ、好きな事が仕事になるって本当に幸せだと思う。
    だからって好きな仕事が向いている仕事ではなかったとしても、不幸ではない。
    自分の能力が発揮できる仕事に出会えたら、もうそれで充分なんだなと思えた。
    内容が校閲のお仕事小説から離れてしまったのは、ちょっと残念。

  • 良い意味で、漫画のようにサクサク読めた。それぞれのキャラも立っている。校閲の仕事自体はさほど出てくるわけではないのは残念だったけど。

  • 日本語って大切

  • せつなくなった。

  • 図書館で。
    多分これが校閲ガール最終巻なのかな?良い感じにオチが付いている気がします。

    個人的には一番好きだった森尾さんが良い感じの彼氏とやりがいある職場を見つけてちょっと安心。流石にカイヅカ氏はな… いや、彼はエツコさんと結構良いコンビだと思うけど。そう言う意味ではアフロ君の少女漫画のヒーロー感がすごかった(笑)それにしてもこの登場人物たちはやりたい事がはっきりしていてスゴイ。それに伴い転職も辞さない覚悟ってのは中々のもの。
    そしてやりたいことと自分に向いた仕事が一致しなかった時の寂しさは…確かにやるせない。けど彼らは天職とも呼べる才能を見出されてるんだからそれは幸福な事なんだよな。するとやっぱりエリンギ部長がスゴイって話になるのかな。

    というわけで楽しく読み終わりました。いつか違う作品で彼らのその後何かが確認できたらいいなぁなんて思いました。

  • 前二作と同じく一気に読んでしまった。が、前二作と違って手放しで面白かったとは言い難い。
    二十年かけてこじれた女の友情が主人公の提案で解決するという展開が微妙というか…さすがにご都合主義過ぎるというか…バリキャリ編集長の「愛情の裏返しの嫌がらせ」がしょーもなさ過ぎるというか…。
    あと、ア・ラ・モードが色々含みを持たせる終わり方だったのに対し、本作は色々なことに一気に決着がついてしまって、拍子抜けした。
    第一作の最後の最後では、主人公が嫌いだった校閲の仕事にほんのちょっとだけ誇りを持てるようになった。その瞬間こっちも尊い気持ちになって、この作品のファンになった。そのほんのちょっとに感じた尊さと比べると、憧れだったファッション誌の編集が自分には向いてないことがわかり悩み嫌いだった校閲が天職であると納得する過程が駆け足過ぎてついていけない。
    校閲ガールシリーズはこのこと三冊で終わりなのだろう。したがって本作で色々決着をつける必要があったのだろう。そんなことを考えてしまうぐらい、キャラクタ達がご都合で動かされている。

著者プロフィール

1976年神奈川県生まれ。2006年『花宵道中』で女による女のためのR-18文学賞の大賞と読者賞をW受賞しデビュー。『白蝶花』『雨の塔』『セレモニー黒真珠』『野良女』『校閲ガール』シリーズ等著書多数。

「2023年 『百合小説コレクション wiz』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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