人間椅子 江戸川乱歩ベストセレクション(1) (角川ホラー文庫 え 1-1 江戸川乱歩ベストセレクション 1)

著者 :
  • 角川グループパブリッシング
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041053287

感想・レビュー・書評

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  • 表題作の他、『目羅博士の不思議な犯罪』、『断崖』、
    『妻に失恋した男』、『お勢登場』、『二癈人』、
    『鏡地獄』、『押絵と旅する男』が収録されています。

    乱歩の文章は怪しく謎めいているのに、
    手を伸ばさなければならないような気持ちにさせる魅力を感じました。
    狂った人たちが多く出て来るのに、何故かそれでも美しく見える。
    人を殺すような描写が出てくるけれど、
    それによって殺した相手の女の人の悪女っぷりが上がって
    より魅力が増してしまっていたり、
    その場面がどうにも美しい光景のようにイメージされてしまったり、
    というような妖艶さがありました。

    一番いいなと思ったのは『断崖』。
    女と男の会話のやりとりがほとんどを占めていて、
    どういう表情をしたとかどういう仕草をしたっていうような表現はないけれど、
    それでも二人がどういう様子なのかが想像できます。
    二人は斎藤という男の企てた危ない遊びのことについて話します。
    その顛末にドキドキしながら読み進められます。
    そして、その斎藤と女が起こした遊びを聞いたあと、
    結末部分での二人のやりとりにはっとする。
    読み終わればこの女の人の恐ろしさにぞっとするけれど、
    それでも魅力的に見えてしまう。

  • 初めて江戸川乱歩を読みました。
    暗くて淀んだ空気のお話ばかりで、面白かったです。
    二癈人と押絵と旅する男が一番好きでした。

  • 江戸川乱歩の虜となったきっかけ

  • 初めて読んだ乱歩作品。それは無いだろうと思う様な話もあったりするが、意外に読みやすい作品ばかりで良かった。

  • 乱歩の作品にはハズレがない。
    乱歩独特の世界観はくせになる。
    何よりも古さを感じさせない。

  • 2012/12/29

  • 人間椅子ほか何編か収録されている。
    人間椅子は読んだ。こういう話が書ける作家ってやっぱりすごいとおもった。

  • 短編集だが、タイトルにもある「人間椅子」は非常に耽美であり、エロティックである。
    どの作品もある意味、主人公が「職人芸」を完璧に極めようとしている姿が描かれており、
    完璧な耽美に浸れる。このシリーズは読破したいと思う。

  • 昔、表題のバンドがあったことを思いだし、YouTubeで聞いてみたところ、そういえば原作をさっぱり読んでいなかったことに今更ながら気がついて今回読んでみた。完全にやられた。でもホントにいたかもしれないから・・・。

  • 不気味だけど魅力的

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著者プロフィール

1894(明治27)—1965(昭和40)。三重県名張町出身。本名は平井太郎。
大正から昭和にかけて活躍。主に推理小説を得意とし、日本の探偵小説界に多大な影響を与えた。
あの有名な怪人二十面相や明智小五郎も乱歩が生みだしたキャラクターである。
主な小説に『陰獣』『押絵と旅する男』、評論に『幻影城』などがある。

「2023年 『江戸川乱歩 大活字本シリーズ 全巻セット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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