百年法 上

著者 :
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  • Amazon.co.jp ・本 (394ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041101483

感想・レビュー・書評

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  • 難しい内容かな〜と躊躇しながらも読み始める。

    もう先が気になって、どんどん読んでしまう!っていう感じではないのだけど、SFな感じで面白かったです。
    今週が忙しくてページがなかなか進まず、話の進展もそんなにないので、中盤まで読むのに5日ぐらいかかってしまった。

    後半はどんどん読めたし、登場人物も出揃ってきたんで、どんな展開になるのか下巻を読むのが楽しみです。

  • 荒唐無稽とは言えない結構リアルなSF仕立ての作品。敗戦後に滅んだ日本は世界の予想を覆して見事な復活を成し遂げて日本共和国となった。ここでは老化しない処置を受けた人々が支えているけど、処置して百年で生存を打ち切る法が制定されている。初めての法施行が一年後に迫った時から物語は始まる。
    ところが対象となる政治家などの画策で国民投票の結果、施行は凍結することとなってしまう。
    生きること死することの意味も提起しながらストーリーは盛り上がりつつ(下)巻へ(笑)

  • 人類が不老不死の技術を手に入れた世界を描いたSF長編小説。設定が細かくて、SFってだいたいそうだけど、設定と登場人物とを頭に入れて整理しながら読まないとたまについていけなくなるので一気読みしてちょっと疲れた。でもちょっと疲れるくらいなのに一気読みしてしまうくらい面白かったということで。
    不老不死も続くと国家として衰退してしまう(古い人間がのさばって仕事も次の世代に回らず技術革新もおこしにくくなる)ので、100年たったら安楽死ねっていう法律を作って施行しようとして失敗したり成功したりまた失敗したり……上下巻あるのでそれなりに長い。センチュリオンとかいう特殊軍事部隊が出てきたあたりで完全に一回だれた(私の中で)。あんまりSFを読むの得意じゃないけどサクサク読み進められたからかなりポップなというか、映像化しやすめなSFなんだろうなと思う。池井戸潤的な。
    自分だったら100年生きたいかと言われると絶対に生きたくないと今は思うんだけど、きっとこのお話のなかみたいにみんなに広く普及してたら自分もその技術で不老不死になっちゃうんだろうな、みんな老けないのに自分だけ老けるのはなかなか辛いと出産してプチ体験中。結局不老不死も病気には勝てずに人類の新陳代謝は無事行われたのであったてきな終わり方したけど(だから正確には不老不死ではなくて不老なだけか)病気が流行らずに新陳代謝がうまくいかなかったらやっぱり安楽死するしかないのかな、拒否者って呼ばれてた安楽死から逃げる人たちも、結局見つかったら死ななきゃいけないっていうタイムリミットがあったから100年越えても生き続けようと思っただけなんじゃないかと思うのよね、あと村おこし的な作業があったから。人間役割やなにかを生み出していくやりがい的なものが無いと生きるのもつらくなるよなあ、こうして現代のやりがい搾取は生まれるのであった。なんかテーマとは大いにずれた方向に着地しちゃった。

  • 凄い(⊙ꇴ⊙)
    面白い!続きが早く読みたい。

  • 書評は下巻に記載

  • 永遠の寿命を持つことができる社会を実現した近未来の日本の話。

  • 永遠の命なんて実現しないと思っているし、今欲しいのかと言われたら要らないと答えられます。でも皆が永遠の命を持っているとしたら、やはり自分も欲しくなるであろうことも予想できます。一人で長生きしても楽しくないですからね、大事な人とずっと居たいという気持ちは抑えられないし、やはり死ぬのは怖いですからね。
    この壮大な本の主人公は「百年法」に翻弄される人間の卑小さであって個人ではない。それが感情移入を拒んでいるのかと言えば、意外とフレンドリーな読み味です。国家謀略系って往々にしてその辺無機質ですから。
    後半も楽しみです。

  • 不老不死を実現できるHAVI(ヒト不老不活性なんちゃら?(笑))が誰でも適用できるようになった仮想世界、日本共和国。

    しかし、不老不死になった人たちから活気が失われ、どんどん衰退していく。
    HAVIを適用するには100年後には死を受け入れるという誓約書にサインするのだが、法律が整備されていなかった。

    法律の成立を前に国民審査によって、100年法は凍結された。この出来事によって、さらに日本共和国は混乱することになる。

    そこで、立ち上がったのが、100年法を成立させることを公約に立ち上がった政治家。

    独裁政権となった後、また日本国は停滞することになる。

    続きは。。。。


    厚い本だが、あっという間に上巻は読んでしまった。

  • 実際にこういうことが起こり得たら、人は、私は、何を思うのだろう。
    考えさせられる一冊でした。

  • 内容としては面白い。

    死があるからこそ、生は輝く。

    毎日を大切に生きようと思う。

    ただ、ジェノサイドを読んだあとだったので、事実に基づく内容の面では量が少ないので読みごたえはそこまでないかな。

著者プロフィール

1965年愛知県生まれ。筑波大学大学院農学研究科修士課程修了後、製薬会社で農薬の研究開発に従事した後、『直線の死角』で第18回横溝正史ミステリ大賞を受賞し作家デビュー。2006年に『嫌われ松子の一生』が映画、ドラマ化される。2013年『百年法』で第66回日本推理作家協会賞を受賞。その他著作に『ジバク』『ギフテット』『代体』『人類滅亡小説』『存在しない時間の中で』など。

「2022年 『SIGNAL シグナル』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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